F1 オランダGP

サインツJr.、“ぶっつけ本番”で挑んだ予選でQ2敗退。天候やトラブルの影響が尾を引く「準備不足のツケを払った」

フェラーリのカルロス・サインツJr.はF1オランダGPの予選でQ2敗退。悪天候やマシントラブルによって、初日から走行マイレージを稼げなかった“代償”を払ったと振り返った。

Carlos Sainz, Scuderia Ferrari

Carlos Sainz, Scuderia Ferrari

写真:: Simon Galloway / Motorsport Images

 フェラーリのカルロス・サインツJr.は、サマーブレイク明けの1戦目となるF1オランダGPの予選でQ2敗退。初日にドライ路面での走行マイレージを稼げなかったことが原因のひとつだと語った。

 F1オランダGPは初日から天候に恵まれず、フリー走行1回目は雨と強風によってドライ路面での走行機会が限られた。2日目のフリー走行3回目も終始ウェットコンディションでの走行となり、予選前に唯一完全なドライコンディションで行なわれたフリー走行2回目では、サインツJr.をギヤボックスのトラブルが襲った。

 FP2でサインツJr.は7周を走行したのみ。ソフトタイヤを使用した予選想定プログラムや、レースに向けたロングランプログラムを行なえないまま予選を迎えた。

 予選のコンディションは完全ドライとなり、サインツJr.はここでサマーブレイク明け初めてソフトタイヤを使用。Q1では2セットを投入して3番手通過となったものの、Q2ではトップ10入りまで0.069秒届かず11番手でノックアウトとなった。

 サインツJr.曰く、Q2敗退は複合的な要因が積み重なった結果だという。

 約1ヵ月のサマーブレイクを経て、フェラーリが得意ではないザントフールトでのオランダGPを迎えた上、トラブルや天候によって走行機会が限られ、さらにアタック時にトラフィックの影響を受けたとサインツJr.は説明した。

「いつもならすぐにスピードに乗れるし、今回もQ3に進出できると期待を持っていた。でもこの3週間はマシンに触れず、ザントフールトのようなサーキットでドライ走行もせず、ソフトタイヤも履かなかった。トリッキーなバランスと風……僕らにとってベストなコースではないことも確かだ」

 サインツJr.は予選後、そう振り返った。

「そういうことが重なって、さらにセクター2ではニコ(ヒュルケンベルグ/ハース)のトラフィックに遭遇したこともあって、おそらくQ3には進めなかったのだと思う。僕は楽観的だったのかもね」

Carlos Sainz, Ferrari SF-24

Carlos Sainz, Ferrari SF-24

写真: Andy Hone / Motorsport Images

「(Q1では)ニュータイヤを2セット履いたことが大きかったと思う。あの段階ではシャルル(ルクレール/予選6番手)と同じか、それくらいだった」

「でもQ2では初日の経験が足らず、フロントウイングやQ2のソフトタイヤ用にマシンをセットアップしていくツールなどで、何をどうすればいいのか分からなかった。そのツケを払うことになった」

「FP1、FP2、FP3と周回を重ねることなく、そのままソフトタイヤで予選に臨んだ。状況を考えれば、力強いラップを刻めた。でも結局はトラフィックに翻弄されてしまったよ」

 またマシンに限界があるのか、それともサーキット特有の問題を抱えているのか? と訊かれたサインツJr.はこう答えた。

「ここ数戦、サーキットにもよるけどマクラーレンやレッドブルから0.2〜0.4秒離されている」

「予想していたよりもずっと大きい。それにザントフールトにあるような長い複合コーナーでは明らかに弱点がある。モンツァやシンガポールではもっと競争力を発揮できると期待しているけど、ここみたいなところだと、どれだけ離されているかが露呈するんだ」

 なおウイリアムズのアレクサンダー・アルボンがマシンの技術違反で予選失格となったため、サインツJr.は10番グリッドから決勝レースをスタートすることとなった。

 

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