

マクラーレンのカルロス・サインツJr.は、パワーユニットの全エレメントを新調したことで、グリッド降格ペナルティを受けるようだ。
オーストリアGPのフリー走行1回目で7番手となったカルロス・サインツJr.(マクラーレン)は、ルノー製パワーユニット(PU)の全エレメントを交換したため、グリッド後方から決勝をスタートすることになるようだ。
マクラーレンにPUを供給しているルノーは、前戦フランスGPでワークスチームのダニエル・リカルドのマシンに最新Bスペックの内燃エンジン(ICE)を投入した。そして今回はマクラーレンも新型ICEをサインツJr.のマシンに搭載するようだ。
しかし、サインツJr.は開幕戦でPUのトラブルに見舞われたため、他のルノーユーザーより1セット多くコンポーネントを使用してしまっている。そしてそれは年間使用数の上限に達してしまっていたため、サインツJr.は今回のPU交換でグリッド降格ペナルティを受けることとなった。
マクラーレンのマネージングディレクターであるアンドレアス・ザイドルは、ペナルティが避けられない状況となっていたサインツJr.に新型ICEを投入するタイミングを熟考していたと言い、フランスGPで投入する予定を延期していたことを明かした。
ザイドルは、フランスGP開催中、ポールリカールで次のように語っていた。
「残念なことに、それは“ゲーム”の一部だ」
「しかし、それは周りも同じだ。既にペナルティを受けている人たちを見てきたので、様子を見る必要がある」
「結局のところ、ペナルティを避けるために、シーズンを通してエンジンをどう使っていくのか計画を立てる必要がある」
「我々はルノーからエンジンの供給を受けていて、彼らの素晴らしい進歩は励みになっている。しかし、今回はまだそれ(スペックB)を使用しないことにした。それは単にシーズン終了までに受けるペナルティの数を最小限に抑えるためだ」
なお、既に明らかになっているように、トロロッソのアレクサンダー・アルボンも、ホンダの“スペック3”と呼ばれるICE、MGU-K、MGU-H、ターボチャージャーに変更している。ただ、ペナルティ対象となるのはICEとMGU-Kのふたつであるため、決勝はサインツJr.の前でスタートすることとなる。
さらにバルテリ・ボッタス(メルセデス)も、FP1の前にオイル漏れが発覚した際に新しいMGU-Kに交換しているが、年間使用基数をオーバーしていないため、ペナルティはない模様だ。なお、その他のエレメントは全てシーズン序盤に使用していた旧仕様に交換されている。
この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | 第9戦オーストリアGP |
ドライバー | カルロス サインツ Jr. 発売中 |
チーム | マクラーレン 発売中 |
執筆者 | Adam Cooper |