サウジアラビア、新サーキットを発表。ターン1はビル20階の高さを通過、革新的なコースに

サウジアラビアは、キディヤの新しいサーキットを正式に発表した。このコースは、将来的にF1開催が予定されている。

Qiddiya City track rendering

 サウジアラビアは、将来的に同国でのF1開催が予定されている新サーキット『キディヤ・スピードパーク・トラック』を正式発表した。

 2021年にサウジアラビアGPがF1のカレンダーに加わって以来、コーニッシュ海岸にある高速のジェッダ市街地サーキットが使用されてきた。

 しかし、サウジ・ビジョン2030の構想の下、キディヤに建設された新サーキットに開催地を移す計画が以前から立てられていた。

 サウジアラビアは今回、元F1ドライバーのアレックス・ブルツとサーキットデザイナーとして知られるヘルマン・ティルケが設計した反時計回りの新サーキットのデジタル画像を公開した。

 F1開催に必要なFIAグレード1のサーキットは、その高低差が最大の特徴で、108メートルもの高低差がある。その中心となるのが、”ブレイド”と呼ばれるLED照明で照らされたターン1だ。

 キディヤ・スピードパーク・トラックは、常設サーキットとストリート会場の長所を組み合わせることを意図しているため、複数のレイアウトがあり、高速セクションと低速セクションの両方が含まれる。

ライブハウスの上、ビル20階の高さを通過するターン1”ブレイド”

ライブハウスの上、ビル20階の高さを通過するターン1”ブレイド”

 キディヤ・インベストメント・カンパニーのマネージングディレクターであるアブドゥラ・アルダウッドは次のように語っている。

「スピードパーク・トラックは、キディヤのパワー・オブ・プレイの哲学を体現するものであり、キディヤ・シティをサウジアラビアのモータースポーツの本拠地として、また世界有数のモータースポーツ開催地として位置づけるものである」

「来場者と観客は、世界最大級のモータースポーツイベントを開催できる先駆的なサーキットで、世界で最もユニークなレース体験のひとつを味わうことになる」

 資料によると、従来のようなグランドスタンドはなく、複数の見晴らしの良いシートと観戦テラスに取って代わられるという。大規模な新しいエンターテインメントと商業の複合施設の一部として、ライブハウスや遊園地も存在。ジェットコースターがマシンと並走するシーンが見られるだろう。

 キディヤ・インベストメント・カンパニーのマイク・ライニンガーCEOは、以前motorsport.comに次のように語っている。

「MotoGP、WEC、地方選手権、国内選手権、そしてF1まで開催できるように建設している」

「最終的には、すべてのカテゴリーで最大かつ最高のモータースポーツイベントを開催できるように施設を建設しているんだ」

 なお今週末にはシーズン第2戦として、F1サウジアラビアGPが開催されるが、2027年まではジェッダ市街地サーキットでレースが行なわれる予定となっている。

 

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