SRS-K/Fの新体制、テーマは「世界で勝てるドライバーの育成」

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SRS-K/Fの新体制、テーマは「世界で勝てるドライバーの育成」
執筆: 吉田知弘
2018/11/07 11:01

将来世界の舞台で活躍できる日本人ドライバーをより多く育成するため、鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS-K/F)が体制を一新。佐藤琢磨をトップとする新体制が発表された。

 11月7日、東京・青山のHondaウエルカムプラザで鈴鹿サーキット・レーシングスクール(SRS-K/F)の新体制発表が行われ、インディ500ウイナーの佐藤琢磨がPrincipalに、中野信治がVice Principalに就任することが明らかとなった。

 鈴鹿サーキットでは、次世代の有能なドライバー育成のため1993年に「SRS-Kart(鈴鹿サーキット・レーシングスクール-カート)」を開校。その2年後である1995年に「SRS-Formula(鈴鹿サーキット・レーシングスクール-フォーミュラ)」が誕生。当時の日本にはフォーミュラカードライバーの育成を目的としたレーシングスクールはなく、かなり画期的なものとして次第に注目を集めた。

 開校から25年の間に多くのトップドライバーを輩出。今回Principalに就任する佐藤も第3期の卒業生であるほか、今季スーパーフォーミュラでチャンピオンを獲得した山本尚貴、さらに今年FIA-F2に参戦中の福住仁嶺や牧野任祐もSRS-F出身のドライバーだ。

 そして今回、より多くの“世界の舞台で勝てるドライバー”を輩出するべく、SRS-K/Fの体制を一新。現役インディドライバーでもある佐藤がPrincipalに就任することになった。

 今回の発表会に登壇した鈴鹿サーキットを運営する株式会社モビリティランドの山下晋社長は、ここ数年の海外での若手ドライバー育成システムの流れを鑑み、新体制決定の経緯をこのように語った。

「近年、レースの世界では様々な変化が起きています。例えば、フェラーリやメルセデス、レッドブルの育成ドライバーとして子供の時から非常に高いレベルで訓練され、18~19歳でトップレベルになっているドライバーがたくさん出てきています」

「そこは我々もまだまだやれることがあると思い、山本(雅史/ホンダ モータースポーツ部長)さんと話を始め、そして今日を迎えることができました」

 さらに山下社長から、新カリキュラムの簡単な概要も明かされ、SRS-Kでは従来の育成プログラムを「ベーシッククラス」とし、2020年から新たに「アドバンスクラス」が設けられる。優秀なドライバーを集め、鈴鹿でのスクールプログラムだけではなく、海外との交流もしながら、よりレベルの高いドライバーを育てていくことが目的だという。

 さらに、SRS-Fでも世界の舞台で活躍できるように外国語を習得できる環境なども整えていくという。

 その新体制のトップとして、Principalに佐藤が就任。ただ、彼は来季もインディカーシリーズへのフル参戦が決定しており、全てのプログラムで直接指導にあたるのは難しい。そこで、同じくF1をはじめ世界の舞台で活躍経験を持つ中野がVice Principalとなり、ドライバーの育成に務めていく体制となった。

 山下社長は会見で、今後は世界で活躍できるドライバーを育成していく環境づくりに対して、さらに力を入れていきたいと語った。

「SRSを運営している大きな目的のひとつが『世界のトップカテゴリーで活躍する日本人ドライバーを育てる』こと。(新体制でも)引き続き、そういったドライバーが出てきてほしいと思っています。そのために、より良い環境を整えるのが我々の仕事だと思っています。外国語の習得をはじめ様々な要素が今後必要になってきます。そういった環境を整えるのが我々の役割です」

 今回、Principalに就任した佐藤は「このような大役を仰せつかるとは夢にも思っていませんでしたが、自分が在籍していた当時の中嶋悟校長から引き継ぐことができるのは感慨深い思いです」と若干恐縮している様子もあったが、自身と同じように世界の舞台を経験している中野とともに、“求心力のあるドライバーを育てていきたい”と語った。

「(ドライビングの)技術という部分では、これまでの25年間で培われてきたものがあります。そこに、どこへ行っても自分自身のパフォーマンスを発揮できる環境を作り出せる求心力や人間力のあるドライバーを、中野信治さんや講師陣とともに育てていきたいです」

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シリーズ F1
執筆者 吉田知弘
記事タイプ 速報ニュース