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角田裕毅、拠点をイギリスからイタリアに変更へ。マルコ博士「正しい軌道に乗せなければ」

レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコ博士は、角田裕毅をイギリス滞在からイタリア滞在に変更することを明かした。そして、まだまだ角田には「可能性がある」とも語った。

Yuki Tsunoda, AlphaTauri AT02

写真:: Zak Mauger / Motorsport Images

 レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコ博士は、なかなか軌道に乗ることができていないアルファタウリ・ホンダの角田裕毅を、レッドブルの本拠地であるイギリスのミルトンキーンズではなく、アルファタウリの本拠地であるイタリアのファエンツァに滞在地を移すことを決めたと明らかにした。

 今季F1デビューを果たした角田は、開幕戦バーレーンGPこそ9位入賞を果たしたものの、その後は歯車が噛み合わず……4戦連続無得点に終わっている。

 この状況について、レッドブル系列のドライバー人事を取り仕切るマルコ博士は、motorsport.comの姉妹メディアであるFormel1.deの独占インタビューで次のように語った。

「開幕戦は素晴らしかったが、その後残念ながらミスがあった」

 マルコ博士はそう語った。

「イモラの決勝では、ウエットコンディションの中でハミルトン(ルイス・ハミルトン/メルセデス)をオーバーテイクしようとした。当然それは大胆な動きであり、うまくいかなかった。そのスピンにより、彼は入賞を逃すことになってしまった。そのレースの予選Q1のミスも、自惚れがあったと思う」

「モンテカルロでは、我々は彼に対して、フリー走行でクラッシュしないように言っていた。残念なことにFP2の、プールサイドシケインの出口でそれは起きてしまった。ユウキはそこでクラッシュし、予選でのパフォーマンスを上げるための周回数が足りなかった」

 もっと集中させるため、レッドブルとしては角田をファエンツァに住まわせることを決めたという。現在角田は、レッドブルのファクトリーがあるミルトンキーンズに滞在しているが、アルファタウリの本拠地があるファエンツァに移り、チーム代表のフランツ・トストとのコミュニケーションをより強化するようだ。

「我々は今、彼をイタリアに移すことを決めた。そしてフランツ・トストが、個人的に気を配ることになる。だから若者(角田)は今集中しなければならず、F1がモータースポーツの中で最も過酷なスポーツであることを学ぶだろう。仕事ぶりも、それに向けてのアプローチも、プロフェッショナルでなければならないのだ」

 トスト代表はどんな役割を果たすのか? そう尋ねられたマルコ博士は、次のように語った。

「彼はユウキの日課を監督し、そして調整する。フィットネスやゴーカート、ファクトリーでの技術作業、そしてデータの読み取りなどを行なうのだ」

「これまでの成長は、たしかにポジティブなモノではなかった。しかしこれまでのミスも考えると、自信も損なわれていることは明らかだ。それが、我々の支配下で過ごすだけではなく、イギリスからイタリアへと移ることを決めた理由だ」

「彼にはまだまだ可能性がある。しかし我々は今、彼を正しい軌道に乗せなければいけない」

 

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