”コロナ禍”の2020年は、F1の将来に向け重要な1年……アルファロメオ代表「我々は正しい方向に向かっている」
アルファロメオF1のフレデリック・バスール代表は、コロナ禍に見舞われた2020年は、F1が将来長く続いていくために、非常に重要な役割を果たした1年だったと考えている。
写真:: FIA Pool
アルファロメオF1のチーム代表であるフレデリック・バスールは、コロナ禍によって大きな打撃を受けた2020年シーズンは、F1の長期的な将来を考えた上で、非常に重要な1年だったと語る。
新型コロナウイルスの感染が世界中に広がったことで、2020年のF1は開催スケジュールが大きく変更され、開幕したのは7月。結局17レースが行なわれたものの、多くのレースが無観客もしくは観客数を著しく削減して開催され、F1の開催権料収入は大きく減額されることになった。
その結果、F1チームの収入も大きく落ち込み、コスト削減策や分配金の配分方法の変更など、F1の持続可能性を目指す方策の導入が促進されることになった。
チームの財政状況はどう改善されたのか? そして小さなチームや新しいチームがF1で生き残っていくのは可能なのか? そう尋ねられたアルファロメオF1のバスール代表は、次のように語った。
「生き残っていくことと儲けることの間には、大きな違いと大きなギャップがある」
バスール代表はそう語った。
「第一の目標は、損失を減らし、ある段階で持続可能にすることだ。この点では、これまでの24ヵ月の間で大きな前進を遂げたと思う。分配金の配分は、現在の方が小規模なチームに対してははるかに優れている」
「もっと多くの額を手にしたいと言うこともできるだろう。しかしこれまでの15年間で最も大きく前進したのは、去年だったと認めなければいけない」
「新型コロナウイルスの感染が収束した後、F1が生み出す分配金収入は、増え続けることになると思う。同じ段階でコスト制限と収入の増加があれば、新しいスポンサーを生み出すことができ、F1の魅力が高まることを願っている」
「このことは、何人かの同僚とも話し合っている。新しいスポンサーを獲得しようとする時、以前よりも大きな熱意を持っている。スポンサーの数を増やし、テレビや広告料金についても同じように広げていくことができれば、我々は正しい方向に進んでいるということになると思う」
F1の収入は、コンコルド協定によって定められた形で各チームに分配されることになっている。以前は一部の有力チームを中心に分配金額が決められていたため、歴史の短いチームや、上位の成績を残せていないチームは、収入面で大きなマイナス面を背負っていた。しかし今季から施行された新しいコンコルド協定ではこのバランスが是正され、より公平に分配されるような形になった。
「ご存知のように、それは長い交渉によるモノだった。いや、それ以上だ」
そうバスール代表は語る。
「トップチームにいる時には、諦めても良いモノは常に減らしたいと思うモノだ。でも小さなチームとしては、常により多くの収入を手にしたいと思う」
「そして、ついに取り決めがまとまることになった。それは、我々にとっても良い内容だと思う。ただ、一番大事なことは、F1全体の収入を増やすことだ」
「我々の間では、大きな分配額ではない。しかしそれは、分配方法が正しい方向に向かっているからだ。そして私の次の目標は、F1の世界的な収入を増やすことだが、彼らはそのために良い仕事をしていると思う。世界的に見て、F1は昨年非常に良い仕事をした」
「まずは生き残ること、そしてレースをすることを目指した。おそらく我々は、唯一世界的に競技を続けることができたスポーツだったからね……」
「今シーズンは、プロモーターやスポンサーから、本当の意味での後押しを得られている。そして我々は、良い方向に向かっていると思う」
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