ランド・ノリス、上層部からの”プレッシャー”も糧に日々進歩「ドライバーを活かすには、彼らの存在が重要」
マクラーレンのランド・ノリスは、上層部からプレッシャーをかけられることでチームに溶け込むことができ、今の活躍に繋がっていると感じていると語る。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
今シーズン目覚ましい活躍を見せるマクラーレンのランド・ノリスは、チームCEOのザク・ブラウンや代表のアンドレアス・ザイドルをはじめ、様々なサポートを受けられる体制が非常に重要であると語った。
ノリスは今シーズンの前半戦11レースで、10回の入賞を記録。しかも3度の表彰台を獲得するなど、抜群の安定性と速さを発揮し、ルイス・ハミルトン(メルセデス)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)に次ぐ、ランキング3番手につけている。
2019年にF1デビューしたノリスは、今季がまだ3シーズン目。にもかかわらず、前述のような素晴らしい走りを続けていることにより、その評価が鰻登りに上がっている。
そのノリスは、チームから大きなサポートを受けていることが、非常に重要であると語る。
「それは、とても重要なことだ」
「言うまでもなく、ドライバーごとに異なる。何人かのドライバーは、サポートなんていらない、ひとりでできるんだというように感じるかもしれない。また他の何人かのドライバーは、多くのサポートを必要とし、できる限り多くの人からの信頼を必要としているように感じるはずだ」
「僕はその中間だと言うべきだろう。いろんなことを、ひとりでやることが好きだ。そして、ある意味ネガティブな男でもある。僕は、たくさんのことに自分自身で取り組んでいると思う。自分自身のことを褒めることができるし、自分を否定することだってできるような気がする。それだけで多くのことを学ぶこともできると思う」
ノリスは、チームの上層部からサポートを受けるだけでなく、プレッシャーもかけられることで、成長を促されたと語る。
「でも、周りの人たちもいる。特に目立つのは、ボスたちだ。彼らは難しい時にサポートしてくれ、そして批判する必要がある時には批判してくれる。彼らは気分良くさせようとするだけではなく、真実を伝え、それをドライバーに言う必要があるんだ。『この部分で成長する必要がある。ここの部分でもっと良くならなきゃいけない』とね」
「そういうことは、とても良いと思う。そしてそのことは、僕がより早く成長し、より良いドライバーになるのに役立った」
「僕は、彼らからのプレッシャーも感じている。彼らは僕のボスだから、僕はミスを犯したくないし、彼らに悪いところを見せたくもない。良い仕事をしなければいけないんだ。そういうこと全てを達成しなければいけないというプレッシャーを、僕は受けている」
「困難な時や苦労している時には、良い仕事をするために、ある意味ハッパをかける必要がある時もある。でもそれは、彼らがドライバーをサポートする上での良い組み合わせだと思う」
「その組み合わせの分量を選択し、ドライバーを最大限に活かすためにも、ボスたちが必要だと思う」
酸いも甘いも経験させてくれる上層部がいることで、ノリスにはどんな好影響があったのか? その具体例を尋ねられると、彼は次のように語った。
「それは、僕が経験を積み重ねるのと相まって良い効果をもたらしてくれた」
「F1により溶け込むことができるようになれば、精神的な余裕が大きくなり、集中しやすくなるんだ」
「『僕はこれとこれをしなきゃいけない……その全ての変更はステアリングホイールで行なうんだ』と考えていた時と比較した場合、今は集中しなきゃいけないのはひとつだけだということを知っているんだ。うまくやるために、他の全てのことを考える必要なんてないんだ」
「他のことは、練習などを積み重ねれば自然にできるようになる。だから今では、より重要なことに集中することができるようになった」
F1で必要なことは、今だけに集中するのではなく、将来のことも見据えて日々行動することだと、ノリスは語る。そしてその上でも、チームに溶け込むということが大いに役立っているという。
「今だけ速くドライブするための方法を見極めるだけでいいわけじゃない。来年に向けてマシンをより良くしなきゃいけないし、今後5年でより良いマシンを作るための方法も検討し続けなきゃいけないんだ」
「そのために、僕はエンジニアと共にデータをチェックし、GPSも見て他のマシンと比較する。例えばダニエル(リカルド)はまだ苦労している部分もあるけど、それでも彼の方がうまくやっていることが常にあるんだ。そういうことからも、僕は学ぶことができる」
「そして今では、チームの中でオープンに話し、次に向けて進むことができるようになったと感じる。間違っているかもしれないことや、みんなが反対するようなことも、恐れずに言うことができるようにもなった。こういうことは好きじゃなかったけどね」
「でもそういうことは全て、より良い人、より知識を持った人、そしてもたらされた知識をよりうまく使うことができる人になるためのプロセスの一部なんだ。単純に1周を速く走るための方法……というわけじゃない」
「それの多くは、僕の知識だったり、情報の量、そしてチームとの協力ということだと思う。そして、改善したりもっと良くできる部分を、確実に前進させることになるんだ」
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