F1 トルコGP

メルセデス、“タイヤ無交換作戦”ではハミルトンは「ポイント獲得ギリギリまで」順位を下げていた可能性大

メルセデスは、F1トルコGP後にレース分析したところ、仮にルイス・ハミルトンが“タイヤ無交換作戦”を採っていたならば、ポイント圏内ギリギリの順位にまで下がっていたと結論を出した。

Luke Smith

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編集: 2021/10/14 8:42

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Lewis Hamilton, Mercedes W12, in the pits

 メルセデスF1チームは第16戦トルコGPの決勝レースを振り返り、5位に終わったルイス・ハミルトンがピットインせずに“タイヤ無交換作戦”を採った場合、トップ10ギリギリのポジションにまで順位を下げていただろうと分析した。

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 ハミルトンは土曜日の予選Q3で最速タイムをマークしたものの、パワーユニットのICE(内燃エンジン)を交換したことで決勝レースを11番手からスタートした。

 ウエットコンディションとなった日曜日の決勝レースでは順調にポジションを回復したハミルトンは、1セット目のインターミディエイトタイヤで58周のレースを走り切ることを考えた。残り20周の時点でライバルたちが新しいインターミディエイトタイヤへの交換を終えても、ハミルトンはステイアウトを選択し周回を続けていた。

 しかし、“タイヤ無交換作戦”は得策ではないと判断したチームは残り8周で3番手走行中のハミルトンをピットへ呼び込んだ。5番手に後退したうえ、グレイニング(ささくれ摩耗)に苦しみペースがあがらずそのままチェッカーフラッグを受けることになったハミルトンは、この戦略について終始不満を漏らしていた。

 唯一タイヤ無交換作戦でレースを走りきったエステバン・オコン(アルピーヌ)は幸運にも10位でチェッカーを受け1ポイントを獲得したが、9位のランス・ストロール(アストンマーチン)とは18秒の差をつけられていた。

 メルセデスのトラックサイド・エンジニアリング・ディレクターのアンドリュー・ショブリンは、レース後の分析によると、可能性は低いがタイヤデグラデーション(性能劣化)がなければ4位でレースを終えられたかもしれないという。

「もし彼をピットに入れた時点から最後までタイヤが安定していれば、セルジオ(ペレス/レッドブル・ホンダ)には負けていたかもしれないが、4位のシャルル(ルクレール/フェラーリ)には勝っていただろう」とMotorsport.tvの『This Week』最新エピソードに出演したショブリンは語った。

「しかし、このシナリオはデグラデーションが無いことが前提で、見るからにタイヤは劣化していた」

「エステバンのデグラデーションを踏まえた推測は、レースが終わるまでできなかった。彼は唯一、1セットのインターミディエイトタイヤで走り切ったのだ」

「彼のデグラデーションをルイスに重ね合わせると、彼はいくつもポジションを下げ、ポイント獲得ギリギリのところまで落ちてしまうことになる。あのデグラデーションレベルならば、レース最終盤でサインツ(8位のカルロス・サインツJr./フェラーリ)と順位を争うことになっていただろう」

「これはレース後の情報によるモノで、リアルタイムではできなかった計算だ」

 メルセデスは5番手でコースに復帰させるためにハミルトンをピットへ呼び込んだ。チームの戦略担当は、ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)に順位を奪われ、ハミルトンが6番手に後退することを懸念していた。

 ショブリンは、ピットストップタイミングを引っ張ったことで最良の戦略を採ったとしても表彰台には上がれないと判断し、チームは「損失を減らす」ことを最善に考えたと説明した。

「(レース終盤の)あの時点で既に最良な戦略を採れていないことは分かっていたので、ギャンブラーのジレンマに陥っていた。では、レースの残りでどうやってベストを尽くすべきかってね」とショブリンは言う。

「徐々に、たとえグレイニングが出るとしても2セット目のためにピットへ入ることが、最善のポジションでチェッカーを受け、かつ最も安全な策のように思えてきた」

 メルセデスは当初、先行するペレスが37周目にピットインしたことに反応してハミルトンにピットインの指示を出したが、ハミルトンはステイアウトを要求した。

 メルセデスのピットウォールにいるメンバーは全員一致で、ステイアウトで「多少のリスクを冒す」選択を支持しており、トリッキーなコンディションでのハミルトンの判断に信頼を置いていたとショブリンは言う。

「ドライバーというのは、タイヤの感触やグリップ感を知る上で最も適した場所にいると言える」とショブリンは続ける。

「彼らは長年の経験から、どこまでそのタイヤでいけるかを理解している。だからこそ、我々は、こういう状況でルイスの意見に耳を傾けるのだ」

「ただ、こうしたレースですべてを正しく行なうのはとても困難だ。我々にできた判断は、優勝を狙えるポジションに戻れるか、それとも表彰台を狙うポジションに戻るかというモノだった」

「だからレース最後の3分の1で少しリスクを取ったのだ。計算されたリスクをね」

 

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■関連動画

メルセデスのショブリンがトルコGPでのタイヤ戦略について振り返る! ウィル・バクストンの『This Week』エピソード10はこちらから

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