新興チーム唯一の生き残り、ハースF1誕生の裏側。キーパーソンは現代表のシュタイナー

ハースのギュンター・シュタイナー代表は、チームのビジネスモデルをうまく機能させるためのアイデアは、F1の現CEOであるステファノ・ドメニカリから得たと明かした。

シェア
コメント
新興チーム唯一の生き残り、ハースF1誕生の裏側。キーパーソンは現代表のシュタイナー

 近年F1に参入した多くのチームが成功を収められずに撤退していった中で、2016年からF1に参戦しているハースは、初年度からしっかりと結果を残し、2021年に6シーズン目を迎える。

 ハースの成功の鍵は、他のチームとは全く異なるビジネスモデルでF1に参入したからだと言える。ハースはフェラーリと提携し、レギュレーションで許される限り、フェラーリからパーツを購入したのだ。

Read Also:

 motorsport.comの独占インタビューでチームの成り立ちを振り返ったギュンター・シュタイナー代表は、F1チームの運営に携わろうと考えた最初のきっかけは、2010年からF1に参戦する予定だったUSF1チームに声をかけられたことだったと明かした。

 USF1は2009年2月にF1参戦を発表。2010年1月にはドライバーとしてホセ・マリア・ロペスを起用することを発表したものの、資金不足からマシンの準備を整えることができず、2010年4月にはチームが完全に消滅している。

「そのアイデアは非常に奇妙な形で生まれたんだ。当時のF1はBMWやトヨタ、ホンダなどのメーカーを失っていた。しかしその一方で、F1に参入しようとしているUSF1のようなチームもあった。そのチームは、私の自宅から15kmほどの距離にあったんだ」

 そうシュタイナーは語った。

「チーム代表のケン・アンダーソンと知り合ったのは、彼が私の会社に仕事を依頼してきたからだ。バーニー・エクレストンが定期的に電話をかけてきて、何が起きているのかを聞いてきた。全体像が不明瞭だったからだ」

「私はダラーラがカンポスのために作っていたマシンを買うことが、USF1にとって唯一の解決策だと思っていたが、チャンピオンシップに参戦するには明らかに時間が足りなかった」

「そしてある日、USF1の主要な投資家であるチャド・ハーリーから電話があった。彼は(ジャンパオロ)ダラーラ氏と連絡を取って話し合いをしてくれないかと頼んできたんだ」

 シュタイナーがUSF1を助けるための選択肢を検討している際、彼は当時フェラーリのチーム代表だったステファノ・ドメニカリに会い、状況についての考えを聞いたという。

「ステファノはハーリーの件を進めるべきではないとアドバイスしてくれた。というのも、しっかりとした土台があるプロジェクトではないということを理解していたからだ。だがF1チームを作るというアイデアはすでに私の頭の中にあったから、しばらく考えていたんだ」

「その頃、カスタマーチームになりうる第3のF1チームの話が出ていたので、ドメニカリに電話をしてプロジェクトを提案したんだ」

「彼は『真剣にレースに投資してくれる人を探せ』と言った。だから私はレース界の人々にコンタクトを取った。そしてジーン・ハースとの伝手ができたんだ」

「我々は会って、話し合いを始めた。最初はよそよそしかったけど、次第に緊密になっていった。交渉は1年続き、最終的にジーンが納得してくれて、彼にエントリーを頼まれた」

「最初は大変なものだが、資金を出してくれる人が見つかれば、あとはそれを実現するために努力して、自分の持っている知識を活用してうまくやるだけだ」

 ハースはF1参戦を開始して以来、フェラーリとの緊密な関係を維持し、そしてその関係はより緊密なものとなっている。また今シーズンはマラネロの中継拠点にイタリアにおける業務がまとめられるなど、チーム運営の円滑化が勧められている。

Read Also:

角田裕毅、F1デビュー1年目のマシンの出来は? アルファタウリの新車発表日が明らかに

前の記事

角田裕毅、F1デビュー1年目のマシンの出来は? アルファタウリの新車発表日が明らかに

次の記事

F1、レース週末の土曜日に追加のスプリントレース開催を検討。新CEO明かす

F1、レース週末の土曜日に追加のスプリントレース開催を検討。新CEO明かす
コメントを読み込む

この記事について

シリーズ F1
執筆者 Jonathan Noble