スタッフ入れ替えで”脱法”情報共有? F1チーム「FIAは適切な監視を」
レーシングポイントやマクラーレンは、スタッフが移籍することで違法に情報共有するような事がないよう、FIAに対策を求めている。
写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images
F1プレシーズンテスト初日、レーシングポイントの2020年マシン『RP20』の実車が初めて公開された。そのマシンは昨年型のメルセデスW10に酷似しており、パドックの注目を集めた。
レーシングポイントがマシンを作り上げる上でレギュレーション違反を犯したと指摘しているチームはない。一方で、レーシングポイントのテクニカルディレクターであるアンディ・グリーンは、他のチームが違反を犯すことを懸念していると話した。
「我々を実際に動揺させているのは、ビッグチームと小規模チームの間で起こる情報の”移動”だ。それはレギュレーションに違反していないが、我々が好まないものだ」
2016年にF1に参入したハースはフェラーリと技術的な提携を結び、独自開発する必要がないパーツをフェラーリから購入することで、マシン開発スピードを上げてきた。
F1はこうした”ハースモデル”を分析し、スタッフがチーム間を移籍し、知的財産や情報を譲渡できないように制限を設けた。
しかしグリーンは、このルールが厳密に守られていない可能性があることを示唆している。
「数年前のアブダビで、それが頭に浮かんだんだ。ある2チームの間でスタッフがローテーションしていた。大きなチームから小さなチームに移籍し、その後大きなチームに戻ってきたんだ」
「それは我々を混乱させるようなものだ。我々は決してやらないし、やろうとも思わない」
「ハードウェアを提供することは理に適っていると思う。しかしその量は限られている。それはクルマ全体ではない。我々はメルセデスから一部のパーツを買い、それを利用して自分たちのアドバンテージに変えている。自分たちにとってベストなことをしていると思う」
「しかし、人々が規制を回避しようとするのは嫌いだ」と、グリーンは付け加えた。
「我々はみんな、何が起こっていたかを知っている。それがまだ起こっているのか、率直な答えは得られないんだ」
マクラーレン代表のアンドレアス・ザイドルも、レーシングポイントがRP20をデザインする際にルールに違反したとは考えていない。一方で、チームが情報共有に関する制限を回避した場合の長期的な影響について懸念していると話した。
「そこ(レーシングポイント)で起こっていることは全て合法であり、レギュレーションによって許可されていると思うので、それについて文句を言う必要はない」
「我々マクラーレンにとって、2021年以降のことを考えた際により重要なことは、2チームが協力し、ルールを回避しないようにすることだ。例えば、人員をローテーションすることでリソースを増やすんだ」
「FIAとF1はそれについて認識していると確信している。それは我々にとって重要なことなんだ」
「予算制限が導入された際、それが実際に制限として機能し、誰にとっても同じ制限である必要がある」
「他のチームと協力していても構わない。特定のトピックに関してはレギュレーションで許可されている。しかしモノコックや空力などのことになると明確にそれが禁止されている。私にとっては2021年以降、これが適切に監視されていることが重要だ」
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