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分析

”PU時代”完全制覇なるか……メルセデスW11は昨年型からどう進化する?

まもなく開幕する2020年のF1シーズン。メルセデスはこれまで、6年連続でダブルタイトルを獲得するなど圧倒的な強さを見せてきた。そして新シーズンに向けて弱点に対処していると思われ、現レギュレーション時代完全制覇を目指している。

Watch: What we can expect from the 2020 F1 Mercedes

 F1のレギュレーションは、2021年から大きく変更される予定になっている。

 ただ現行のいわゆる”パワーユニット(PU)”レギュレーション時代は、ある1チームが支配的な強さを見せてきた。メルセデスである。メルセデスは2014年に今のレギュレーションが導入された後、2019年まで全てのシーズンで、ドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルを獲得。そしてまもなく開幕を迎える2020年シーズンに、同一レギュレーション時代完全制覇を目指し、挑むことになる。

 2月14日にシルバーストンで発表される予定のニューマシンW11は、昨年型車W10の進化版になると思われる。そしてチームはそのW10の弱点を見直し、さらに多くのパフォーマンスを手にすることを目指している。

 事前の取材によれば、昨シーズンの時点でかなり手強いマシンだったにも関わらず、潜在的なパフォーマンスをさらに発揮することを目指し、改良が施されているようだ。

■メルセデス、フェラーリ型のサイドポンツーンを採用?

Mercedes AMG F1 W10, chassis

Mercedes AMG F1 W10, chassis

Photo by: Giorgio Piola

 彼らは自身の弱点を精査、さらにライバルのマシンを密に研究した結果、2017年にフェラーリが導入したデザインコンセプトを採用しようとしているのではないかとみられる。

 このデザインコンセプトは、コクピット横の衝撃吸収構造の位置を下げ、さらに前方に移動したモノ。これによってサイドポットに流入しラジエターに向かう気流の質を改善、さらにフロントタイヤ後方に発生する乱流がサイドポンツーンへの気流に与える悪影響を減らすことにある。

 この変更によりメルセデスは、PUのパフォーマンスと信頼性を向上、さらに空気抵抗を低減し、マシンのエアロパフォーマンスも改善しようとしているはずだ。

■サイドポンツーンの変更により、PUパフォーマンスも改善?

Mercedes AMG F1 W10, chassis

Mercedes AMG F1 W10, chassis

Photo by: Giorgio Piola

 昨シーズン、フェラーリやホンダのPUが性能を大幅に向上させたため、メルセデスの優位性は小さくなった。そのため彼らは、このPUのパフォーマンス面で、再びライバルに勝つことを目指している。そのため、高出力をより長く発揮できるよう、冷却効率を改善する必要がある。これには、前述のような改善が必要となるのだ。

 W10は非常にタイトなボディ形状となっており、ライバルと比べればかなり極端なモノだった。冷却性能を最大化するには、新たな形状にし、燃料タンクのレイアウトを変更する必要もあるはずだ。そしてラジエターとサイドポッドのパッケージングを広げることになっても、驚くことではない。さらに重量配分も改善されることになるだろう。

■サイドポンツーンのデザインが、2020年の鍵?

Ferrari SF70H sidepod and regulation changes since 2011

Ferrari SF70H sidepod and regulation changes since 2011

Photo by: Giorgio Piola

 FIAはコスト削減を目指し、さらに2014年に側面からの衝撃に対処するため、共通の側面衝撃吸収構造(SIPS)デザインを採用した。これにより極端なデザインが減り、デザインの選択肢を制限することになった。

 しかしながら、2017年に行なわれた変更により、SIPSに関する制限が緩和。マシン形状の自由度が増した。この部分を最初に活用したのはフェラーリSF70Hで、2018年には他の3つのチームが追従。2019年にはさらに多くのチームがこのコンセプトを採用した。

■サイドポンツーンのデザイン変更により、サスペンション位置にも変更が?

Mercedes AMG F1 W10, front suspension and front brake

Mercedes AMG F1 W10, front suspension and front brake

Photo by: Giorgio Piola

 このサイドポンツーンの考え方を採用するならば、メルセデスが2017年以降採用し続けている解決策を終わらせる可能性がある。

 フェラーリタイプのサイドポンツーンを使うチームは、サスペンションアームの位置をできる限り下げ、気流を妨げることを防ぐ。

 一方でメルセデスは、フロントサスペンションのアッパーアームを非常に高い位置に置き、地面と水平に配置。その高いアームと繋ぐべく、アップライトの上部を角状に伸ばしてきた(赤い矢印の部分)。もしメルセデスがフェラーリ型のサイドポンツーンデザインを採用するならば、サスペンションのレイアウトも変更される可能性がある。

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