”鈴鹿での一件”で、FIAとのコミュニケーション方法を学んだホンダ
ホンダは、鈴鹿で起きたセッティング変更に関するFIAとの理解の齟齬により、そのコミュニケーションを改善する方法を学んだようだ。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
今季トロロッソとの1年目を過ごしたホンダは、鈴鹿での”一件”により、FIAとうまくコミュニケーションを取る方法についての理解が一歩前進したようだ。
ホンダは、2018年のF1日本GP決勝レース直前に、シフトチェンジ後のエンジンの点火時期を遅らせるセッティング(Post shift ignition retard settings)を、予選時と同じモノに戻すよう、FIAから指示を受けた。
この設定は、予選で起きていた問題を解決するために、ホンダが変更を申請したモノで、当初はFIAの技術代表であるジョー・バウアーによって承認されていた。
しかしレース直前になり、前述の通りFIAから”驚き”の指示が課せられることになった。ホンダはこの遅いタイミングでの指示に不満を抱いた。
その決定がどのように行われたのかと明確にするため、ホンダはFIAに対して、書面での確認を行った。このことは、ルールを制定するFIAと連絡を取り合う方法を進歩させる上で、ホンダにとっては非常に重要なことだったと言えるだろう。
「このことは、コミュニケーションがいかに重要であるかを示していると思います」
ホンダのモータースポーツ部長である山本雅史は、motorsport.comに対してそう語った。
「現在のFIAのルールは、本当に複雑だということです」
「そのため、少しデータを変更した場合は、我々が見ている側面とは異なって見える可能性があります」
「ホンダからの視点で言えば、我々は正しいと思っていました。しかしFIAから見れば、彼らが正しいと思ったのです。どちらが本当に正しいのかということについては、我々は言うことができません。ただの理解の違いがあったということです」
「現時点では、我々はよく理解し合っています」
2017年シーズンまでの3年をマクラーレンと過ごしたホンダ。しかし今季からはトロロッソと新たにパートナーシップを組み、コミュニケーションは格段にスムーズになった。このコミュニケーションが、マクラーレン時代とトロロッソ時代の最大の違いであるという。
そんな中、今季のFIAとのコミュニケーションは、大半をトロロッソに任せていたという。
「今年は基本的に、フランツ(トスト/トロロッソのチーム代表)さんを通じて話をしていました」
そう山本部長は語る。
「フランツさんは我々に、FIAやFIAのリソース、そしてレギュレーションについての情報を与えてくれました」
「我々もFIAと直接話すことはありますが、チームはレギュレーションの重要な側面について、我々をサポートしてくれています」
FIAと直接話す”方法”について、山本部長はこれまでのところ、その改善に満足しているようだ。しかしその一方で、レッドブルと組むことになる来季以降は、日本人の”国民性”を抑え、よりはっきりと意見を言うことが重要になるだろうと考えている。
「少なくとも過去3年と比較すれば、FIAやFOMとのコミュニケーションは、はるかに良くなっています」
そう山本部長は語った。
「鈴鹿でのFIAとのコミュニケーションは、完全に正しいやり方ではなかったと思います。しかし、今では全てがクリアになっています」
「日本人、日本人の性格、そしてその国民性としては、誰かに何かを言うということについて少し躊躇するという傾向にあります。しかし、これはモータースポーツです。我々は共に戦い、そして勝たなければいけません」
「そのためには、もっとオープンなコミュニケーションが必要です。我々は思っていることをもっと口にしなければいけません。それが重要なことだと思います」
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