ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】
トピックス

ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】

フェラーリのアップデートは、タイトルを”諦めない”決意?

シェア
コメント
フェラーリのアップデートは、タイトルを”諦めない”決意?
Giorgio Piola
執筆: Giorgio Piola
協力: Jonathan Noble
2018/10/02 9:36

フェラーリが今季メルセデスを倒し、チャンピオンを手にするためには、幾ばくかの幸運が必要かもしれない。しかしながら、彼らがロシアで投入したアップグレードは、まだタイトル獲得を諦めていないことを示している。

 フェラーリは先日行われたロシアGPに、空力パーツのアップデートを投入してきた。このアップデートは主に車体前端部に集中しており、さらにチームのコンセプトの新しい方向性を示しているようだ。

Ferrari SF71H front wing

Ferrari SF71H front wing

Photo by: Giorgio Piola

 フェラーリのデザインチームは、2017年からレッドブルも使っている、フロントウイング翼端板のコンセプトを採用した。これは、フットプレートの前端が少し持ち上げられる形状となっているモノで、チームがハンガリーGP後のテストで試していた形状に酷似している。

 またその先端部は、翼端板に入れられたスリットと相関関係を持つようにデザインされた。

 これらの変更により、ウイングのピッチ変化による影響を緩和し、フットプレートによって生じる乱流を制御している。

 小さな変更のように見えるかもしれないが、このコンセプトを実現するためには、フェラーリのデザインチームはその他にも多くの変更を施す必要があった。

 まずメインプレーン(3)は、前端が少し持ち上げられるようになった。また、翼端板内側に設けられた小型ウイング(4)も変更されている。

 これらの変更により、フラップも変更する必要性が生じた。まずフラップ外側のエリア(5)には追加のスリットを設け、車体中心部に近いフラップ後端(6)の形状も、これまでよりも緩やかな曲線を描くようになった。

 また、今シーズンこれまでの間に、ほとんど手付かずの状態だったターニングベイン(2)にも注目しているようだ。これまでは他チームに比べて比較的シンプルな形状だったが、今回ははるかに複雑になった。この最新仕様のターニングベインは、3枚のエレメントで構成されているが、その最も後ろにあるエレメントの下端は、大きく前方に延ばされる形となったのだ。

 これまで使われていたターニングベインは、前述の通りシンプルな形状であり、気流を調整するために”緩やか”なアプローチがなされていた。しかしこの新しいターニングベインは、気流に対してより積極的に作用している可能性が高く、マシン後方に向かって気流を送り込むために、強い乱流を人為的に生み出しているようだ。

次の F1 ニュース
ベッテル、2位争いを振り返る「最低のドライバーになりたくなかった」

前の記事

ベッテル、2位争いを振り返る「最低のドライバーになりたくなかった」

次の記事

ボッタス、”予想外”のチームオーダーに混乱「本当に突然、指示があった」

ボッタス、”予想外”のチームオーダーに混乱「本当に突然、指示があった」
Load comments

この記事について

シリーズ F1
ロケーション ソチ・アウトドローモ
執筆者 Giorgio Piola
記事タイプ 分析