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ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】
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ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】

6輪F1マシンは失敗? それとも”革新的”なアイデアだったのか?

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6輪F1マシンは失敗? それとも”革新的”なアイデアだったのか?
執筆:
, Featured writer
協力: Matt Somerfield
2020/05/05 1:06

1976年の5月2日、ティレルはF1史上最もユニークとも言えるマシンのひとつ、P34をデビューさせた。このマシンは、グランプリの実戦を走った唯一の6輪車である。

 1976年の5月2日、ハラマ・サーキットで行なわれたF1スペインGPで、前例のないF1マシンがデビューした。ティレルP34である。このP34は前輪が4つ……合計6輪を持つF1マシンである。

 当時のF1は、ほとんどのマシンがコスワースDFVエンジンとヒューランド製のギヤボックスを採用していた。そのため、ライバルを出し抜くため、各チームは様々なアイデアを生み出そうとしていた。

 そんな中、ティレルのテクニカルディレクターのデレク・ガードナーは、空気抵抗を削減するために、小型化したフロントホイールを4つ搭載し、その全てをフロントウイングの後方に隠すアイデアを思いついた。その上、マシンの俊敏性も向上させることを目指したはずだ。

 10インチに小径化されたフロントホイールをコントロールするため、ステアリングコラムを前方のフロントホイールのアクスルに取り付け、ベルクランクの構成を使って後方のフロントホイールを操舵した。

Tyrrell P34 1977 front suspension comparison

Tyrrell P34 1977 front suspension comparison

Photo by: Giorgio Piola

 さらにフロントホイールが4本になることで、ブレーキングも改善することができたはずだ。ただ、その冷却は頭痛の種である。この問題を解決するためには、多くの問題が存在していた。

 また、前もしくは後ろのフロントホイールいずれかが、先に負荷が抜けたり、ロックしてしまったりした場合には、ホイールベースが変わってしまう可能性があるということにもなった。

 このことにより、P34はドライビングとセットアップが実に難しかった。

 さらに小径のフロントホイールは、大径のリヤホイールよりも回転する数が必然的に多くなる。そのため、タイヤのライフの問題にも大きな影響を与えることになった。タイヤサプライヤーであるグッドイヤーは、リヤタイヤの改善には取り組んだものの、P34専用のフロントタイヤについては、開発が遅れることになった。そのため前後ホイールの摩耗問題はさらに顕著なモノとなっていくことになった。

 motorsport.comで技術解説を務めるジョルジョ・ピオラは、当時このP34を詳細に取材する機会を得た。

「それは全て偶然に起きたことだった。リオに向かうフライトで、ケン・ティレル(ティレルのチームオーナー)のすぐそばの席だったんだ」

 そうピオラは言う。

「人生においては、常に良い行ないをする必要があるが、幸運である必要もある」

 ティレルはピオラの仕事を理解しており、チームのマシンのプレスキットを作成することに興味はあるかと尋ねてきたという。つまり、ピオラにとってはマシンに関する多くの情報を手にし、詳細まで写真に撮ることができるということを意味していた。

「それは私にとって、最高の仕事のひとつだった。私は、ティレルのチーフデザイナーであったデレク・ガードナーと良好な関係だったから、そのマシンについてはとても愛着があったんだ」

 その甲斐もあり、平面図は信じられないほど詳細までが書かれている。なかなか目にできない部分については、想像で書くしかない場合もある。しかしこの平面図は、配管の位置も含め、正確である必要があった。

「私にとっては、これまで書いた中で最高の図面のひとつだった。32もの注釈が入っていたため、誰もその時点でその図面を公開することはなかった」

「このイラストはあまりにも詳細で、当時雑誌に掲載できるようなモノではなかった。また、巨大な手書きのイラストだったため、矢印や数字を削除できなかったんだ」

Tyrrell P34 exploded top view

Tyrrell P34 exploded top view

Photo by: Giorgio Piola

1. 調整可能なアルミ製スプリッター
2. フロントウイングに取り付けられたNACA形状のエアダクトは、配管(6)を通じてブレーキまで空気を供給する。
3. 調整可能なガーニーフラップ
4. ブレーキ&クラッチのマスターシリンダー
5. エンジン用消火器
6. フロントウイングからブレーキへと冷却用気流を送る配管
7. ステアリングアーム
8. ベンド型フロントブレーキディスク
9. 10インチホイール
10. クラッチペダル
11. ステアリングコラム
12. コクピット消火器
13. グッドイヤー製の特製タイヤ
14. フロントロールオーバーフープ
15. 脱着可能なコクピットのボディワーク
16. 燃料補給へのアクセスを可能にするボディワークの窪み
17. サイドポッドのボディワーク
18. ギヤシフトレバーの機構
19. サイドタンク用の燃料補給キャップ
20. 左側燃料タンクの弁
21. ウォーターポット
22. 後部のロールオーバーフープ
23. オイルタンク
24. 右オイルクーラー
25. 右ラジエター
26. コスワース製DFV V8エンジン
27. ヒューランド製 FG400ギヤボックス
28. ロッキード製インボードリヤブレーキキャリパー
29. 左ブレーキエアスクープ
30. リヤアンチロールバー
31. リヤウイング
32. 右エキゾースト

Jody Scheckter, Tyrrell P34-Ford, stops in front of his team after the win

Jody Scheckter, Tyrrell P34-Ford, stops in front of his team after the win

Photo by: Motorsport Images

 P34は実戦に投入され、スウェーデンGPでは勝利を収めた。しかし、タイヤに関する問題は悪化し続けていた。

 P34は1977年も引き続き使われることになったが、タイヤの問題は悪化が続き、その年限りで使われなくなった。その後、6輪車の使用はレギュレーションで禁止されることになった。

 ただ、6輪車の開発に着手したのはティレルだけではなかった。他にも、いくつかのチームが6輪のF1マシンを開発し、テストしたのだ。

Williams FW08 1982 comparison with FW08B six wheeler

Williams FW08 1982 comparison with FW08B six wheeler

Photo by: Giorgio Piola

 6輪車を検討していたのは、ウイリアムズ、マーチ、フェラーリの3チームだ。その中でも、ウイリアムズは実戦投入直前まで準備が進んでいた。当時のウイリアムズはターボエンジンを手に入れることができなかったため、その差を埋めるための解決策として、6輪車のアイデアに行き着いたのだ。

 ティレルP34が高性能の10インチタイヤを入手できず苦戦したことで証明されたように、フロントを4輪にするというアイデアはほぼ行き詰まりの状態となっていた。そのためウイリアムズは、リヤホイールを4輪として、空気抵抗を削減する方策を取った。

 当時のF1のリヤタイヤは、フロントよりもかなり幅が広かった。そのためウイリアムズは、リヤにフロントタイヤを4つ配置し、全面投影面積を小さくして、空気抵抗を削減しようとしたのだ。

Alan Jones, 6-wheel Williams FW07D

Alan Jones, 6-wheel Williams FW07D

 しかもリヤの4輪すべてを駆動輪としたこともメリットになり、さらにホイールベースを長くすることにも繋がった。

 さらにリヤタイヤの幅が狭まったことで、ベンチュリトンネルを車体後部まで延長させることができ、グラウンドエフェクト効果によるダウンフォース発生量を大幅に増加させた。

 ウイリアムズはその理論をテストするため、FW07を改良して多くのテストを行なった。そしてその形をFW08に搭載し、レースをすることさえ計画した。しかしFIAは四輪駆動を禁止。そのことは、ウイリアムズのパトリック・ヘッドをさらに苛立たせることになった。

 この6輪マシンは、ウイリアムズにとって大きな前進になったかもしれない。このマシンは、4輪のFW07より1周あたり数秒も速いとさえ言われていた。しかしそれは実戦投入されることはなく、お蔵入りとなってしまった。

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この記事について

シリーズ F1
ドライバー Patrick Depailler , Ronnie Peterson
チーム ティレル・レーシング
執筆者 Giorgio Piola