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F1史上最高の逆転劇は、どのようにして起こったのか:1983年アメリカ西GP〜後編〜

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F1史上最高の逆転劇は、どのようにして起こったのか:1983年アメリカ西GP〜後編〜
執筆:
2020/04/05 9:05

1983年アメリカ西GPでマクラーレンのジョン・ワトソンが成し遂げた、22番グリッドからの大逆転勝利。後編では決勝日の朝からの出来事を振り返る。

 マクラーレンのジョン・ワトソンが22番グリッドスタートから優勝を収めた1983年のF1アメリカ西GP。F1史上最も後方グリッドからの逆転劇は、どのようにして起こったのか? 前編ではワトソンとトレーナーのウィリー・ダングルとの出会いなどを取り上げたが、後編は決勝日の朝からの出来事をワトソンの回想と共に振り返る。

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 ロングビーチ市街地コースで行なわれたアメリカ西GP予選。ターボエンジンを搭載するルノーに合わせて設計されていたミシュランタイヤをうまく機能させられず、フォード自然吸気(NA)エンジンを積むマクラーレンはワトソンが22番手、ニキ・ラウダが23番手に沈んだ。

 当時のターボ勢はレースペースで苦しんだり、トラブルで離脱するケースも多かったため、NA勢にチャンスがなかった訳ではない。とは言え、20番台のグリッドからのスタートは、優勝はおろか入賞圏内のトップ6に入ることさえ厳しいと言えた。

 ワトソンは日曜朝のウォームアップ走行である“決断”をするが、その決断が後々、大きな意味を持ってくる。

「日曜の朝、いつものように燃料を満タンにして、(ウォームアップの)時間になるとコースに出ていった。そこではタイヤに熱を入れるために、タイヤに負荷をかける。そうすれば、トラックのどこでもマシンをコントロールできるようになるからだ」

 ワトソンはそう語った。

「ミシュランには“05”という仕様のタイヤがあった。それは私にとって一貫性のあるタイヤという印象だった。ニキは少しでも速く走れるタイヤを常に選んでいたが、その一方で特定の状況やコンディションに適応できない時もあった」

「彼は今回もよりグリップの高いと思われるタイヤを履いていたが、私は慣れ親しんだミシュランの“05”を履くことにした。その結果、私は最後までプッシュすることができた」

「(勝負を分けたのは)そのタイヤを選んだことだったんだ」

 ワトソンはチームメイトのラウダがマルボロのプロモーション行脚で南米を回っている間、トレーナーのダングルとワンツーマンでレースへの準備を進めていたため、非常に前向きな気持ちでレースに臨むことができていた。さらに彼は昨年、デトロイト市街地コースで行なわれたデトロイトGPで17番グリッドから優勝しており、自信を持って攻めれば市街地コースと言えどオーバーテイクも可能であることを理解していた。

■“05”タイヤを引っさげ、いざ決勝へ

John Watson, McLaren MP4-1C

John Watson, McLaren MP4-1C

Photo by: Motorsport Images

 ワトソンは決勝レースを振り返り、次のように語った。

「ニキはスタートで私の前に出て、その後は2台揃って順位を上げていった。何台かはリタイアし、何台かは自分たちでオーバーテイクした。私には非常に手応えがあったし、ニキを逃がすことはないという自信もあった」

「私はニキよりもストリートコースで強いと感じていた。それは1年目のデトロイトである程度裏付けられていたからね」

「私は彼の動きを真似るかのようにピッタリとついていった。彼が前のマシンをオーバーテイクをすると、私も彼に置いていかれないようにすかさずオーバーテイクした。別に彼だけを見てレースをしていた訳ではないが、他のマシンが間に入ってしまうと勢いを失う可能性があった」

 ワトソンとラウダが着々とジャンプアップする中、トップを争っていたフェラーリのパトリック・タンベイとウイリアムズのケケ・ロズベルグが接触。これにより、マクラーレンのふたりはさらに順位を上げることとなる。

「ある時点で私たちは3番手か4番手あたりを走っていた。そして私は、ニキが私とやり合うつもりがないということを確信し、ついに彼に並びかけた。彼は私がオーバーテイクをしている途中にそれに気付いたようだった。これで私を止めるものは何もなくなったんだ!」

「私がオーバーテイクして以降、ニキは諦めたのか、追いついてくることはなかった。彼は今のポジションがそのままレースの最終順位になることを認めているようだった。ニキはこういった現実的な考え方をする人間でもある」

「そしてその後、私はウイリアムズのジャック・ラフィットからリードを奪った。彼はコーナーに進入する際に私のスペースを狭めようとしたが、私はデトロイトでの一件で自信を持っていたということもあり、うまくオーバーテイクすることができたんだ」

「そして私はレースに勝った。ニキは2位だった」

 こうしてマクラーレンは、22番グリッド、23番グリッドという絶望的なスタート位置から見事ワンツーフィニッシュを飾った。ワトソンはラウダに対し27.9秒もの差をつけ、3位のルネ・アルヌー(フェラーリ)に対してはほぼ1周差をつけてみせた。

「(チーム首脳陣の)ロン・デニスやジョン・バーナード、そしてマルボロの関係者にとっては衝撃だっただろうね。まるで足元をすくわれたかのような感覚だったはずだ!」とワトソンは言う。

「あんなに後ろのグリッドから優勝したということを実感するまでには、少し時間がかかった。ただ、私に力を与えてくれたウィリーはレース後、私が勝つ事は分かっていたと言った。まるで私が彼の催眠術に操られていたかのようだった」

■奇跡の大逆転勝利も、チームとの関係は悪化

John Watson, McLaren MP4-1C

John Watson, McLaren MP4-1C

Photo by: Motorsport Images

 そんな喜びもつかの間、ワトソンはチーム内の政治的な動きによって、同年限りでマクラーレンを離脱しそのままF1を引退。母国イギリスへと戻ることとなる(1985年にマクラーレンから1戦限りで復活)。その原因のひとつとなったのが、皮肉にも“05”タイヤだった……。

「記者会見の時に『どんなタイヤを使ったんですか?』と聞かれて、確か私はこう言ったんだ。『“05”を選んだ』とね。この発言が浅はかだった……」

「数日後にイングランドに戻ると、マクラーレンの本部に暗雲が垂れ込めていた。ロンが私のところに来てこう言ったんだ。『ジョンは相当怒っているぞ』と。私の前にはモータースポーツ情報誌が置かれていて、見出しには私がタイヤを選んだことについて書かれていた」

「それの何が問題だったかと言うと、マクラーレンではチームのテクニカルディレクターであるジョンを除いて、タイヤの選択権がないことになっていたんだ。これは彼(バーナード)の決めたことだった」

「ポイントはふたつだ。私がタイヤを選んだことを示唆してしまったこと、そしてそれによってチーム内の取り決めが公になってしまったことだ。これらは私にとって教訓となったが、何歳になっても学ぶことは大切だと思うので問題ない」

「ただ、ワンツーというチームにとって夢のような週末の後にこういうことになったので、とにかく驚いた」

 

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この記事について

シリーズ F1
ドライバー John Watson
チーム マクラーレン 発売中
執筆者 Adam Cooper