初優勝から3連続ポール・トゥ・ウインなんて史上初! 恐るべき19歳アントネッリ……セナも、シューマッハーも成し得なかった大偉業
メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、F1初優勝をポール・トゥ・ウインで達成してから、3連続でポール・トゥ・ウインを記録した。これはF1の歴史上初の快挙だ。
F1マイアミGPで勝利したのは、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリだった。これで初優勝から3連勝。しかも3戦連続でポールポジションからの勝利である。つまり初優勝から3戦連続でポール・トゥ・ウインを成し遂げたわけで、これは長いF1の歴史においても快挙と言える成績だ。
アントネッリは2025年にF1デビュー。今年の中国GPで初優勝を手にすると、そこから3連勝。今や合計100ポイントを獲得し、チームメイトのジョージ・ラッセルに20ポイントの大差をつけた、堂々のランキング首位である。
しかもその内容が素晴らしい。この3連勝はいずれもポール・トゥ・ウインであり、初優勝から3連続ポール・トゥ・ウインという記録は、過去の伝説的ドライバーですら成し遂げられなかった快挙だ。
「すごい記録だよね」
アントネッリはマイアミGPの後にそう語った。
「知らなかったんだけど、あまり深く考えたくないね。今はただこの瞬間を楽しみたい。でもまあ、すごいことだと思う」
アントネッリ以前に初のポールポジション獲得から3戦連続でポールポジションを獲得したドライバーはふたりいる。
ひとりはアイルトン・セナで、ロータスのマシンに乗っていた1985年、第2戦ポルトガルGPで初のPPを獲得すると、サンマリノ、モナコと立て続けにポールポジションを獲得した。F1参戦2年目の第2戦から3連続PPというのは、アントネッリとまったく同じである。
もうひとりはミハエル・シューマッハーである。シューマッハーは1994年、ベネトンB194を駆って第4戦モナコGPで自身初のPP獲得。その後スペイン、カナダとやはり3連続PPを獲得した。
しかしセナもシューマッハーも、初優勝から3戦連続勝利というわけではなかった。セナの場合は最初のPPのポルトガルGPは初優勝初PPであったが、続くサンマリノGPでは7位だった。一方でシューマッハーは、初PPの2年前、1992年のベルギーGPで既に初優勝を達成済みであった。なおシューマッハーは1994年の第3戦サンマリノGPまで、予選ではすべてセナに負けている。セナが事故死した直後のモナコが、彼の初PPであった。
一方で、初優勝から3連勝を飾ったドライバーもふたりいる。ひとりは1993年のデイモン・ヒル(ウイリアムズ)で、第11戦ハンガリーGPで初優勝すると、ベルギー、イタリアと立て続けに勝って3連勝とした。ちなみにこの3レースはすべてチームメイトのアラン・プロストがポールポジションであった。
もうひとりは1997年から1998年にかけてのミカ・ハッキネン(マクラーレン)で、1997年最終戦ヨーロッパGPで初優勝すると、翌年の開幕2戦でいずれもポール・トゥ・ウインを飾った。
Michael Schumacher claimed his first three pole positions in succession in 1994
Photo by: Ercole Colombo
これらすべてのドライバーが、のちにF1チャンピオンに輝いている。それと肩を並べた、しかも優勝およびPPの両方で同時に……このことは、アントネッリを10代にもかかわらずワークスF1チームのドライバーとして起用することを決断した、トト・ウルフ代表の相馬眼を証明した事例であると言えるかもしれない。
しかしウルフ代表はマイアミGP後、兜の緒を締め直し、次のように語った。
「彼がこの好調さを維持してくれることを願っている。最も重要なのは、浮かれすぎないことだ」
しかしウルフ代表は、アントネッリの将来に大きな期待を寄せる。
「彼は天性のスピードを持っている。そして今、さらに経験を積むことができている」
「将来、多くの成功を収めるだろうと、確信しているよ」
まだデビュー2年目が始まったばかり、しかも19歳のアンドレア・キミ・アントネッリ。将来どんなドライバーになっていくのか、そして偉大な先人たちと並び、歴史に名を残すようなドライバーになるのだろうか?
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