角田裕毅に求められる“自制心”。レッドブルF1昇格がかかる2024年シーズンでの大きな課題も「改善を証明する自信はある」
RBの角田裕毅は、レース中の難しい局面で“熱くなる”のを自制することが「改善しなければいけないこと」だと考えている。
2024年シーズンの開幕戦バーレーンGPではチームオーダーに怒り心頭だったRBの角田裕毅は、レース中の難しい局面で“ヒートアップ”するのを抑えることが今後の課題だと考えている。
バーレーンGP決勝では、レース終盤にチームメイトのダニエル・リカルドを前に先行させろというチーム側の指示に角田は従ったものの、その判断に納得できず、チェッカー後にリカルドに対して“煽り運転”をしたことが物議を醸した。
チームオーダーの背景には、ハードタイヤを履いて13番手につけた角田が、前を行くハースのケビン・マグヌッセンを抜きあぐね、後方からソフトタイヤで飛ばすリカルドがいたことが関係していた。結果としてリカルド13位、角田14位とポイント獲得には至らなかったが、チームはリカルドの方がより入賞の可能性があると考えていたのだ。
ただリカルドよりも良い予選順位からスタートした角田としては、RBのこうした対応が腑に落ちなかった。怒りを示すように、角田はクールダウンラップ中に、ターン8でタイヤをロックアップさせながらリカルドをオーバーテイク。その後もリカルドと接近して並走した。
レース直後の時点ではチームオーダーに対するふたりの意見が食い違っていたが、1週間後のサウジアラビアGPに向けてRB首脳陣を交えた話し合いを行ない、最終的に「より良い位置」に決着したとリカルドは明かした。
サウジアラビアGPに先駆けた水曜日に行なわれた記者会見では、角田に対して「レッドブル首脳陣が感情のコントロールに苦しむドライバーを昇格させたいと思うか?」という厳しい質問が飛んだ。
ここにはRBの姉妹チームに当たるレッドブル・レーシングが、2025年に向けてドライバーラインナップを確定させていないことが関係している。仮にセルジオ・ペレスがマックス・フェルスタッペンのチームメイトに相応しくないと判断されれば、角田とリカルドのどちらかがペレスの後任に指名される可能性が高い。
Yuki Tsunoda, RB F1 Team VCARB 01
Photo by: Red Bull Content Pool
「改善しなければいけない点というのは確かです」
角田は質問に対してそう答えた。
「また同じようなことをすれば、より問題になります。僕が主に改善しなければならないことです」
「僕はそれに取り組んでいますし、必ず改善するはずです」
「例えると、僕は1歩ではなく2歩以上が必要なんです。それを証明できる自信があります」
「他の部分に関して、僕を必要とするかどうかは彼ら次第だと思います」
「でも、僕は主に自制心に関して集中していますし、それ以外に関してはかなり自信があります。ほとんどのことを達成できていますし、どんどん改善しています」
また角田は、RBからチームオーダーの指示が飛んだ際の反応について「その瞬間はヒートアップしていました」と答えた。
「頭が熱くなる瞬間があったんです」
角田はそう続ける。
「でも最終的には彼を前に行かせましたよ。1周後か半周後には」
「おそらく、それが全てです。結局、チームは(リカルドを先行させることで)もっとチャンスがあると考えたんです。その判断は尊重しています」
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