角田裕毅、4年目の愛機の出来は上々? F1テスト終えて高まる期待感抑える「予選Q3に行けるかも……でも言うには早すぎる」
RBの角田裕毅は、F1プレシーズンテストを終えて今年のマシンにまずまずの評価を下している。ただ予選トップ10を狙えるかどうかという具体的な予想については明言を避けた。
今年でF1参戦4年目を迎える角田裕毅。チームはこれまでのスクーデリア・アルファタウリからビザ・キャッシュアップRBへと名称や装いが改められたが、VCARB01と名付けられたマシンは昨年からの正常進化版だ。
バーレーンで行なわれた3日間のプレシーズンテストが終了し、角田は今年の相棒となるVCARB01にまずまずの評価を下している。
角田はテスト初日と2日目でまだ明るい午前のセッションを担当。最終日は実際の予選・レースコンディションと近い午後のセッションでステアリングを握った。また、角田とチームメイトのふたりは、3日間で1986kmに相当する367周を走破。うち157周を角田が周回した。
RBとしてのテストでの最速タイムは、角田が最終日午後に記録した1分30秒775。この日5番目に速いタイムだった。ただ、各車の燃料搭載量が分からない上にタイム計測のタイミングもバラバラ。加えて、C4タイヤは同地で行なわれる開幕戦では使用されない。
3日間のテストを終えても、例年通り、各チームの勢力図は神のみぞ知る状況だが、少なくとも角田はチーム内としての進歩に満足していると語った。
「(テストは)OKという感じです。とてもスムーズでした」
角田はテスト最終日を終えてそう語った。
「少し予定と違うこともありましたが、それでもまずまずのタイムですし、少なくとも最後尾ではありません。だからいい感じです」
「マシンのフィーリングも昨年の同じ時期に比べてかなり良くなっています。今のところかなり満足しています」
Yuki Tsunoda, VCARB 01
Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images
昨年、チームは1年を通して難しい戦いを強いられたものの、シーズン終盤にも積極的にアップデートを投入しパフォーマンスを向上。最終戦アブダビでもフロアにアップデートを施したが、これらは2024年シーズンに向けた研究開発における実車テストという側面も強かった。
こうした背景から、角田は2024年シーズンにかけたマシンの改善幅について、2023年シーズン開幕時点からのジャンプアップは大きいものの、昨年の最終戦から見るとそれほど大きな改善ではないと説明している。
「正直なところ、昨年のマシン、特にアブダビ仕様からは大きな違いはありません」と角田は言う。
「アブダビでの最後のアップデートは本来、2024年に投入する予定のモノでした。ただ、このアップデート、その考え方が正しいかどうか僕らは見極めたかったので、最終戦アブダビで投入しました」
「そこから比べると大きな違いはありません。アブダビにアップデートを持ち込む前と比べると、大きな規模でした。データ上ではかなりのステップアップがありました」
どのチームがどのポジションにいるのか? 1週間後に迫るシーズン開幕に向けて、全チーム、全ドライバーが暗中摸索の状況だが、角田はRBのVCARB01が予選Q3も狙えるマシンに仕上がったと考えている。ただ、その期待感を抑えるように「そう言うにはまだ早すぎる」と語った。
予選でQ3進出も狙えるマシンになったか? そう尋ねられた角田は次のように答えた。
「そうですね。今のところQ3マシンみたいです。でも、そのまま受け取らないで下さいね。まだ言うには早すぎます」
「複数のマシンが(コースが)暑い時にラップタイムを刻んでいますし、期待しすぎるのはよくありません。僕らはまだ現実的ですし、希望みたいなモノがあれば良いなと思っています。僕らのムードは『Q3まで行けたらいいな』という感じなんです」
「でも現実的には、トップ10を争うのはまだ簡単ではありません。どうなるか様子を見たいと思います」
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