フェラーリ、サウジGPでハードタイヤ使いこなせず大苦戦もパニックはなし「ポテンシャルは問題ないはず」
フェラーリのフレデリック・バスール代表は、開発計画を変更させるようなパニックにはなっておらず、サウジアラビアGPではハードタイヤを上手く使えなかったことが苦戦の原因だと語った。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
フェラーリは、F1開幕2戦を不本意な成績で終えているが、チーム代表のフレデリック・バスールはマシンの開発計画に変更が生じるほどのパニックには陥っていないと語った。
第2戦サウジアラビアGPでは、ペナルティを抱えたシャルル・ルクレールが12番手からソフトタイヤで、カルロス・サインツJr.はミディアムタイヤで4番手からスタート。レース序盤はふたりともペースは悪くなかったものの、特にハードタイヤに履き替えた第2スティントでは上位陣との差が広がり、サインツJr.が6位、ルクレールが7位でレースを終えた。
バスールは、当時の路面温度ではハードタイヤを効果的に使えなかったと指摘。ルクレールが予選で2番手タイムを出していることを考えるとポテンシャルはあるものの、レースウイークを通じてあらゆるコンディションで競争力を発揮できるようにすることに集中しなければならないと強調した。
「バランスはかなり良かったと思う。予選でのバランスを見ても問題なかったんだ。オーバーステアやアンダーステアに悩まされることもなかったし、バンプの上でもクルマはちゃんと機能していた」
「予選のソフトタイヤ、レース序盤のミディアムタイヤなどでは、クルマのポテンシャルを最大限に引き出すことができていたというのが、私の第一印象だ」
「より苦戦したのはハードのときだった。路面温度のせいなのかどうかは分からないが、結局、路面温度が下がるとコンパウンドが関係してくる」
「だが、こうしてみると週末には良い瞬間もあり良い旅ができたのに、レース終盤にとても残念な結果になってしまったことがよく分かる」
Frederic Vasseur, Team Principal and General Manager, Scuderia Ferrari
Photo by: Ferrari
バスールは、サウジアラビアGPでのレースでのパフォーマンスによって、フェラーリが開発計画を変更するようなパニックに陥ることはないと主張した。
「あらゆるパフォーマンスというものは、常に様々な柱によって支えられているものだ」
「上手くいくときもいかないときも、何かひとつだけが原因ということはない。ハードタイヤでのスティントが悪かったからと言って、エアロやサスペンション、エンジンの開発を止めなければならないということはない」
「これからも、あらゆる面でベストを尽くしていくつもりだ」
「週末を振り返ってみれば、マシンのポテンシャルは土曜日もレース序盤もOKのようだった。だが、レースの終盤はそうじゃなかった」
「我々がパフォーマンスを発揮できていない、あるいは発揮できているから計画を変更する、というわけではない。来週のオーストラリアで見ることができるアップデートは、すでに製作に入っている」
「レースが終わってファクトリーに戻って、プッシュしなければいけないからオーストラリアでアップデートしよう、とはならない。そんな風にはいかないんだ」
今シーズン中にレッドブルに追いつくことができるかと聞かれたバスールは、次のように答えた。
「そう思う。我々はプッシュし続けなければならない。ギャップのことを考え、それを縮めることができるかどうか、というのは適切な態度ではないと思う」
「自分たちの弱点を知ってそれを改善しようと集中することが必要だ。まともなステップを踏んで、結果がどうなるか見てみよう」
第3戦オーストラリアGP以降、いよいよ各チームがマシンをアップデートしてくるが、そんな中でフェラーリが競争力を上げられるのか。勢力図はどう変化するのか注目だ。
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