フェルスタッペン、マイケル・マシのレースディレクター解任を非難「とても不公平な決断」
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、FIAがマイケル・マシをF1のレースディレクターから外したことについて非難。「非常に不公平」であり、「正しい決断ではない」と語った。
FIAは、昨シーズンまでF1のレースディレクターを務めていたマイケル・マシを解任し、今後はふたりのレースディレクターが交代制で後任を務め、バーチャル・レースコントロールシステムが彼らをサポートする形になることを発表した。
マシの解任は、昨年最終戦アブダビGP終盤の、セーフティカー解除時の手順が発端となっている。決勝レース終盤に出されたセーフティカーランを解除する際、マシは首位を行くルイス・ハミルトン(メルセデス)と2番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の間にいた周回遅れのマシンのみをリードラップに戻す決断をした。最終的にはフェルスタッペンがハミルトンをオーバーテイクし、同年のチャンピオンに輝いたが、このセーフティカー解除時の手順によって有利不利が生まれたのではないかと指摘され、FIAが調査に乗り出した。その結果、前述の通りマシの解任が決まったわけだ。
これについてフェルスタッペンは、非常に不公平な決断だと非難する。
「正しいことじゃないと思う。誰もが常に、最善の仕事をしようとしている。そして誰もが常に助けを求めることができるはずだ」
そうフェルスタッペンは語る。
「僕らドライバーには、チームがついている。それを自分たちで証明している。僕からすれば、マイケルに起きたことは、非常に不公平だ。彼は見捨てられてしまっていた」
「まず第一に、彼らがこういう形で彼を解雇したのは、僕にとっては受け入れられないことだ。そして今、彼が職を追われたのは信じられないことだ。彼に対しては、とても気の毒だと思う」
「彼は非常に有能で優秀なレースディレクターだったと思う」
「別に新しいレースディレクターのふたりに、反対するわけじゃない。彼らも非常に有能で、非常に優れたレースディレクターだと思うよ。でも個人的には、マイケル対してはとても悲しく思うし、メッセージを送ったよ」
マシは2019年に突然死去したチャーリー・ホワイティングの後任として、急遽レースディレクターを務めるようになった。フェルスタッペンはそんなマシに、もっと時間を与えるべきだったと考えている。
「チャーリーが亡くなった後、その仕事を引き継ぐのはとても難しい」
そうフェルスタッペンは語った。
「チャーリーは、それまで何年もの経験を手にしていたし、周囲から多くの助けがあった」
「マイケルにも、そういうことがもう少し必要なだけだったと思う。誰もが、経験を必要としているんだ」
「僕がこのスポーツに参加した最初の年を振り返れば、僕は完全な新人だった。でも今は、もっとうまくなっていると思う。マイケルも同じのはずだ」
「だから僕にとっては、彼をすぐに解雇するのは正しい決断ではないと思う。でも彼の次の仕事がどんなモノであろうとも、彼にとって素晴らしいことであることを願っている。そしてそれが、彼にとってはF1レースディレクターよりも良いことであるのを願っている」
またフェルスタッペンは、チーム代表がレースディレクターに直接コンタクトできるようにしたシステムを批判した。これは2022年から是正され、昨年のようなロビー活動は行なえなくなる。
「人々は、アブダビで何が決断されたのかということについて話している。でも、コーチや選手たちに常に耳元で叫ばれている審判がいるスポーツを想像できるだろうか?」
フェルスタッペンはそう語った。
「常に『イエローカードだ!』とか、『レッドカードだ!』とか、『ペナルティなし!』とか『ファウルじゃない』とか、そう言われるんだ。そんな中で決断を下すのは不可能だ」
「F1が許可していたこと、つまりチームメンバーが意思決定について、マイケルと話をすることができたということは、とても間違ったことだったと思う」
「マイケルは、自分で決断を下す必要があった。にもかかわらず、多くの人が彼の耳元で叫んでいたという状況は、とても難しいモノにしていたはずだ」
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