フェルスタッペン、1周目のハミルトンとの攻防に不満。計3度の赤旗は「2回目は理解できない」
F1第3戦オーストラリアGPで勝利したマックス・フェルスタッペンは、1周目のルイス・ハミルトンがルールに従っていなかったと主張している。
F1第3戦オーストラリアGPは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが結果的にポール・トゥ・ウィンを果たしたが、オープニングラップのバトルに関してルイス・ハミルトン(メルセデス)に不満を持っているようだ。
フェルスタッペンはスタートで2番グリッドのジョージ・ラッセル(メルセデス)に交わされてしまった。ターン2での加速が鈍ったフェルスタッペンは、ターン3までの全開区間でハミルトンに迫られ、ブレーキングでイン側に入られてしまった。
ターン3のエイペックスではフェルスタッペンの方が前にいたが、ハミルトンがワイドに膨らんだことでフェルスタッペンは退かざるを得なくなった。
この件でフェルスタッペンが怒りを覚えているのは、FIAが2022年4月に発行した”ドライビングスタンダードガイドライン”にハミルトンのドライビングが反していると考えているからだ。
このガイドラインでは、コーナーのイン側からの追い越しに関する判断基準について次のように定められている。
『追い越される(アウト側の)車両に対してスペースを要求するためには、追い越す(イン側の)車両のかなりの部分が並んでいる必要がある。フロントタイヤがコーナーのエイペックスに到達する前に他の車両と並んでいるかどうかが特に考慮される。追い越し操作は安全かつコントロールされた方法で行なわれ、かつトラックリミット内に留まることができるようにしなければならない』
フェルスタッペンはこの出来事について無線で不満を漏らし、レース後もハミルトンの行為がレギュレーションに反していると感じたと語った。
「僕としては接触を避けようとしただけだ」
「現在、アウトサイドでやっていいことはルールで明確に決められているんだ。それが守られていないのは明らかだけど、まあいいよ」
「でも僕たちのペースは良かった。彼らのことを抜けたしね。だけど今後のレースではアレを考慮に入れないとね」
Max Verstappen, Red Bull Racing RB19, arrives on the grid
Photo by: Glenn Dunbar / Motorsport Images
フェルスタッペンは特にレース序盤、リスクを冒しても得られるものはあまりないと考えていたと明かした。
「スタートはとても悪かったし、1周目は慎重に走った、なぜなら僕には失うものが多く、彼らには得るものが多かったからだ」
フェルスタッペンはアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)のクラッシュで出された赤旗時にタイヤ交換義務を消化すると、レース再開からほどなくハミルトンをパス。ラッセルの後退とリタイアもあって首位を奪還すると、その後は少しずつギャップを広げていった。
「マシンのペースは速かったと思う。それはすぐにわかっただろう。DRSが使用できるようになるのを待って、追い抜くチャンスを狙っていた」
一方でフェルスタッペンは、計3度赤旗が出されたこのレースにおいて、特にケビン・マグヌッセン(ハース)がクラッシュしたことによる2度目の赤旗掲示について疑問を呈した。
「赤旗については分からない。最初の1回はとにかく、2回目はあまり理解できないよ。ちょっと混乱した」
「でも、僕たちは全てを乗り切った。今日のクルマのペースは良かったし、勝てた。それが最も大事だ」
赤旗後のリスタート以外で、フェルスタッペンにとって最大の危機と言えるのは47周目、最終コーナーでランオフエリアに飛び出したことだろう。彼はダメージを最小限に抑えようと無視せず芝生の上を走ってコースに復帰。10秒以上あったリードが7秒ほどまで縮まった。
「タイヤにフラットスポットを作りたくなかったから、少しワイドに走ったけど、良いマージンがあったよ」
「ここで勝てて嬉しいし、しかも(オーストラリアでは)初優勝だ。チームにとっても久しぶりだ」
レッドブルにとって2011年以来のオーストラリアGP優勝によって、フェルスタッペンのポイントは69まで伸びた。このレースで5位となったチームメイトのセルジオ・ペレスとは15ポイント差となっている。
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