フェルスタッペン、レース中に無線トラブルも走りに支障なし「あとは走り切るだけだった」
F1第7戦フランスGPを勝ったレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、2度目のピットストップ以降に発生した無線トラブルは、追い上げにあまり影響しなかったと語った。
Max Verstappen, Red Bull Racing RB16B Lewis Hamilton, Mercedes W12
Charles Coates / Motorsport Images
F1第7戦フランスGPで大胆な2ストップ戦略を行ない、勝利を飾ったレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、2度目のピットストップ後に無線トラブルに見舞われたものの、1ストップ戦略を選択し先行するメルセデス勢を追い上げるのに支障は無かったと語った。
決勝レース前の降雨の影響により、金曜日から土曜日にかけてF1や併催されていたFIA F3のマシンによって載せられた路面のラバーは洗い流されてしまい、53周で行なわれた決勝レースでは、多くのドライバーが当初の予想以上にダイヤデグラデーション(性能劣化)に苦しめられていた。
ポールポジションからスタートしたフェルスタッペンは、1周目のターン1でクリッピングポイントを逃しオーバーラン。メルセデスのルイス・ハミルトンに首位の座を明け渡してしまう。ただフェルスタッペンは、18周でミディアムタイヤから新品のハードタイヤにスイッチし、次周ピットインしたハミルトンをアンダーカットした。
そのままレースを走り切ると思われた各車だが、先頭を行くフェルスタッペンは32周目にまさかの2度目のピットイン。ユーズドのミディアムタイヤに履き変え、第3スティントを開始した。このピットストップによってハミルトンの18秒以上後方に一旦は下がったが、ここから素晴らしいペースで走り、残り2周というところでハミルトンをオーバーテイクすることに成功した。ただその2度目のピットストップ以降、チーム側はフェルスタッペンからの無線をうまく聞き取れずにいた。
チームは一方的に通じる無線でヘルメットに埋め込まれたマイクの位置を調整するようフェルスタッペンに指示を出したが、ハミルトンから首位を奪還したレース最終盤に入っても、無線の状況は改善しなかった。
レース後の記者会見でレッドブルが成功させたレース戦略について語った際、フェルスタッペンは無線の問題について、「たとえ(戦略に)僕が同意していなくて、無線で話しかけていても、どうせ理解してくれなかっただろうね!」と説明した。
「(何の問題かは)良く分かっていないんだ」と彼は続けた。
「(マイクは)文字通り口の側にあった。僕は位置を変えようとしたけれど、前のレースとかでも常に同じ位置にあったんだ。だから何が起きたのかは分からない」
無線の問題を抱えたことで、第3スティント目が難しくなったのではないか聞かれると、フェルスタッペンはこう答えた。
「いいや、僕が彼ら(チーム)に話し返すことが出来なかっただけだ。もちろん、彼らは僕に全ての情報を教えてくれていた。それが1番重要なことだった。ピットストップはもう済んでいたからね」
「(もし無線が正常に機能していて)僕が彼らと話せたとしても、一体何ができるんだ?」
今回のフランスGP同様に、2021年シーズンの開幕戦バーレーンGPや第4戦スペインGPでも「1ストップ戦略 vs 2ストップ戦略」の構図が展開された。
バーレーンGPでは、1ストップ戦略のハミルトンが2ストップ戦略のフェルスタッペンを抑え切ったが、スペインGPではハミルトンが2ストップ戦略を成功させ、レース終盤にフェルスタッペンを抜き勝利を飾った。少し遡れば、2019年のハンガリーGPでも同様のレース戦略が展開され、フェルスタッペンは勝利を逃していた。
フェルスタッペンは、フランスGP が2018年にF1カレンダーに帰ってきて以来、メルセデスが無敗を続けてきた”牙城”ポール・リカール・サーキットでの勝利は「とても期待できる」と語った。
「確かにレース序盤の状況では、厳しい戦いになった」と続けた。
「でも終盤に差し掛かるとまたマシンが息を吹き返して、とても競争力があった」
「もちろん、僕はとても嬉しく思うし、この調子をキープできることを願っている」
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