ベッテル、スピンでアイフェルGPが台無しに「リスクを冒しすぎた」
フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、F1アイフェルGPの決勝でアルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィを抜こうとしたところでスピンを喫した。彼曰く、ポジションを上げようとリスクを冒しすぎたという。
Sebastian Vettel, Ferrari SF1000, spins and scrapes his front wing
Mark Sutton / Motorsport Images
フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、F1アイフェルGPの決勝レースを11番グリッドからスタートした。彼はミディアムタイヤを装着していたこともあり出遅れ、ソフトタイヤを履いて好スタートを切った、14番グリッドのアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)に先行されることになった。
ベッテルはそのジョビナッツィを攻略しようと、11周目のターン1でインに飛び込もうとした。しかしジョビナッツィにブロックされたため、アウト側に進路を変更しようとした際にスピンを喫してしまった。
このスピンでタイヤにフラットスポットを作ってしまったベッテルは、すぐにピットインしなければならず、戦略の変更を余儀なくされた。これでベッテルはハードタイヤに交換、隊列の中で苦労することになった。
ベッテルはこのスピンを振り返り、アルファロメオのマシンが生み出した乱流に巻き込まれた可能性があると示唆した。
「確かに、僕はポジションを上げようとして、かなりリスクを冒していた」
そうベッテルは語る。
「でも振り返ってみると、リスクが大きすぎた」
「僕は、(アルファロメオのマシンの)後方乱気流を横切った際に、マシンのコントロールを失ったと思う。それはもちろん意図していた形ではなく、もっとポジションを上げていくチャンスを壊すことになった」
ベッテルのチームメイトであるシャルル・ルクレールは、4番グリッドからスタート。最初のスティントでは大いに苦戦したものの、なんとか7位に入り、ポイントを持ち帰った。一方でベッテルは、11位とポイント圏外のフィニッシュに終わっている。
「簡単なレースではなかったし、僕のせいでトラフィックに巻き込まれてしまった。そのため、ポジションを大きく上げることは難しかった。おそらくフィニッシュしたポジションよりも、ペースは良かったはずだ。そういう意味では、良いレースじゃなかった」
今回も無得点に終わったベッテル。彼がこの5戦で獲得したのは、わずか1ポイントのみ……チームメイトのルクレール(この5戦で18ポイント獲得)と比較して、フェラーリの今季マシンSF1000を乗りこなすのに苦労しているように見える。
しかしベッテルは、しっかりとポイントを獲得するのが、どれほど重要かということをよく理解している。事実、アルファタウリ・ホンダが13ポイント差まで迫ってきており、コンストラクターズランキング6位の座も危うくなってきているのだ。
「まだいくつかのレースが残っているし、ポイントを獲るのは僕らにとってとても重要だ」
そうベッテルは続ける。
「それが主な目標だと思うし、次の3レースを楽しみにしている。ポルティマオ(ポルトガルGP)は僕にとっては新しいサーキットだし、イモラ(エミリア・ロマーニャGP)もそうだ。トルコには行ったことあるけど、ワクワクするよね」
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