ベッテル、”グリーン・レッドブル”を巡る反応に苦言「みんなの努力に対して不公平」
セバスチャン・ベッテルは、アストンマーチンがF1スペインGPに持ち込んだアップデートに対する反応は不公平だと語った。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
アストンマーチンはF1第6戦スペインGPにアップデートを持ち込んだ。これにより、今季マシン『AMR22』のサイドポッドなどが大幅に変更されたが、そのデザインはレッドブル『RB18』に酷似していると話題となった。
FIAはアストンマーチンの開発プロセスに不正はなかったと表明したが、レッドブルは納得せず。週末を通じて、レッドブルの知的財産(IP)が不正に流出した可能性についてコメントし続けた。
アストンマーチンは積極的なヘッドハンティングの結果、レッドブルの元空力チーフであるダン・ファローズを引き抜いている。この件については、移籍を認めるかどうかで裁判沙汰に発展。今年4月にようやくファローズのアストンマーチン入りが認められた。このことが、レッドブルが口撃する最大の要素となったと言えよう。
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、データがダウンロードされた証拠があると訴え、引き抜かれたスタッフの不正をほのめかしたのだ。
アストンマーチンのアップデートをめぐる論争について尋ねると、ベッテルはmotorsport.comに次のように語った。
「ある点でフェアではなかったと思う」
「まず第一に、(アップデートに)費やされたすべての努力に対してね」
「次に個人のレベルだけど、ダン・ファローズに対してだ。僕はそれがフェアだったと思わないし、いくつかの発言は正しくなかったと思う」
「彼はとても素晴らしい人物だ。レッドブル時代の彼を覚えているし、言うまでもなく彼はチームに加わり、今僕たちと一緒にいる」
「彼に向けて言われたことの一部は正しくない。僕が聞きたいのは……謝罪ではないけど、ただ……僕が言いたいのは、彼に向けて言われたことはフェアじゃないということだ」
アストンマーチンは、ふたつのコンセプトを並行して開発していたと説明している。そのうちひとつは、新車発表から第5戦まで使ったモノ、もうひとつはスペインGPで導入されたモノだ。
モナコGPの走行開始前に行なわれた記者会見で、ベッテルと共に登壇したランス・ストロールも、この問題についてコメント。「僕たちがデザインしたクルマ」であり「FIAが問題ない、合法だと言っている」と語った。
「パーツはレッドブルに似ているようにみえるけど、設計したのはファクトリーにいる僕たちのチームだし、バルセロナにそれらを持ってくるなんて、チームはすごい仕事をしたんだと思う」
「何週間も全力で準備が進められた。2台分のパーツをバルセロナに運ぶのは大変だったんだ」
また、ベッテルはチームがコンセプト変更を判断したのは、シーズンの”開幕戦あたり”だったと明かした。
「どちらがより有望な道なのか、不確かな部分があった」と、ベッテルは語った。
「判断はとても早かった。正確には覚えていないけど、開幕戦の前か、その辺りだったと思う。そしてそこからは、(開発が)猛プッシュされた。基本的には新しいクルマだからね」
「前のクルマでは、他のチームが直面しているような困難があった。(もうひとつのデザインでは)大きな進展がなかったから、こっちの方がより良い方向だと信じている」
「(クルマのコンセプトを変える必要があるかどうかは)ドライバーである僕らが決めることじゃない。エンジニアや空力部門が主導して、チーム全体で問題解決に頭を悩ませることになるんだ」
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