ベッテル、F1へのスプリントレース導入に大反対「本当の問題から目をそらしているだけ」
アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルは、今季F1にスプリントレースを試験導入するアイデアについて否定的な考えを示した。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
アストンマーチンF1のドライバーであるセバスチャン・ベッテルは、今シーズンF1に試験導入することが検討されているスプリントレースについて、否定的な考えを示した。
F1は今季、一部のレースで土曜日にスプリントレースを実施し、日曜日に行なわれる決勝レースのグリッドを決めるというフォーマットを試験的に導入することを検討している。
このアイデアはチームから幅広い支持を受けており、現在は実施に向けて検討が進められており、シーズン開幕前に最終決定が下される見込みだ。
しかしドライバーの間ではスプリントレースに対する意見は分かれており、懸念を示すドライバーも多い。週末に2回レースを行なうことで、決勝レース優勝の価値が下がってしまうのではないか、スプリントレースではF1の抱える問題を解決できないのではないか、という声があるのだ。
4度のF1王者であるベッテルは、スプリントレースに対して最も批判的だ。スプリントレース導入反対を明言しており、その合理性に疑問を呈している。
「その背後にある考え方が何なのか分からない」
スプリントレース導入について、ベッテルはmotorsport.comにそう語った。
「僕は気に入らないね。なぜ決勝の前にプレファイナルがあるんだ? それに何の意味がある? 理解できないよ」
「もちろん土曜日にレースがあって、日曜日にドライブしたいならそれに参加しなければならないだろうけど、僕の立場からすればナンセンスだ」
ベッテルは、F1が週末のグランプリフォーマットを変えなければならないとしたら、それはF1が大きな問題を抱えており、根本的な解決策を考えなければならないということを意味すると主張した。
「これまでグランプリは300km前後で争われてきて、週末のメインのチャレンジだった」
「スプリントレースのようなものを導入しなければならないのであれば、他にも何か修正すべきことがあるのではないかと思う。フォーマットを変えて別のレースをするとか、予選の時間を2分増やすとか、Q4やQ5を追加するのではなくてね」
「多分それは本当の問題から目をそらしたり、遠ざけたりするようなモノだ。修正というよりはパッチだね」
ベッテル以外にも、スプリントレースに反対しているドライバーは多い。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、決勝レースが面白ければスプリントレースは不要だとコメント。彼のチームメイトであるセルジオ・ペレスはスプリントレース導入は”リスキー”だと語った。マクラーレンのダニエル・リカルドは、アイデア自体にはオープンな姿勢を示しつつ、決勝レースの価値が損なわれないようにする必要があると語った。
一方、チームの首脳陣はこの計画に概ね賛成しており、メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、スプリントレースの試験導入は2021年にF1が試してみる必要があることだと主張している。
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