ベッテル、差別懸念のサウジアラビアで女性限定のカートイベント開催「現状を知ることが大切」
セバスチャン・ベッテルは、男女差別が懸念されるサウジアラビアの現状を知る機会として、F1サウジアラビアGP開催に先駆けて女性限定のカートイベントを開催した。
アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルは、持続可能性の問題を声高に訴え、自身も環境を保護する活動に積極的に関わるようになっている。人権問題にも関心を持っており、サウジアラビアの女性に対する考え方に違和感を抱いていることを公言している。
しかしベッテルは、自分が気に入らないことに対してただ声を挙げるのではなく、サウジアラビアに滞在していることを利用して、状況をより深く理解しようと行動した。
F1サウジアラビアGPの初開催を前に、地元のカートトラックを借りて女性ドライバーを招待し、現地の実情について話を聞いたのだ。
「サウジアラビアでの初レースに向けて、たくさん話をしたし、いろいろなことを考えた」
そうベッテルは語った。
「多くの質問が寄せられ、僕自身も疑問に思っていたので、自分に何ができるかを考えていたんだ」
「人権やその他の面で、ある国の欠点を指摘する時、ネガティブな例ばかりが注目されている。だから、僕はポジティブなことを考えようとしたんだ」
「僕は今回、『#raceforwomen』というハッシュタグの下、カートイベントを開催した。7~8人の女性がトラックを走っていた」
「僕たちは彼女たちのためだけに素晴らしいイベントを立ち上げ、人生やサーキットでの経験を伝え、彼女たちの自信を深めるために一緒に何かをしようとしたんだ」
サウジアラビアでは、2018年に女性の自動車運転が解禁されたばかり。ベッテルはレース経験者から運転免許を持っていない人まで、様々な経歴の女性をイベントに招待した。
参加したドライバーもイベントを楽しんだようだが、ベッテル自身も得るものがあったという。
「彼女たちの話や背景、国の変化に対する前向きな姿勢に刺激を受けたと言わざるを得ない」
「西洋やヨーロッパのレンズを通して見ると、改善すべき点や対処すべき点がまだたくさんあるのは事実だ。でも、いくつかの事柄が変化していることも事実だし、その国の人たちにとっては大きな違いなんだ」
「結局のところ、2~3日しか滞在しない国に来て、その国の背景や人々のことを正確に知らずに完璧な審査員になろうとするのは、とても難しいことなんだ」
「でも、こうして彼女たちのことを知ることができたのは、僕にとって重要なことだったと思う。とても印象的で刺激的な一日であり、週末の幕開けにふさわしいものだった。僕が言ったように、ポジティブなことに集中することが大切なんだ」
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