原付でコース走ったベッテル、マーシャルから許可は得ていたと説明「自分で運転するのが好きだから、貸してもらった!」
セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)は、マーシャルから許可を得た上でコースをスクーターで自走したとF1オーストラリアGPのFP1終了後の行動を説明した。
写真:: Carl Bingham / Motorsport Images
セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)はフリー走行1回目終了後、トラブルによりマシンを止めた地点からスクーターでコースを通りピットへ戻ったが、マーシャルからは許可を得たと主張している。
新型コロナウイルス陽性により開幕から2戦を欠場していたベッテルは、オーストラリアGPで今季初出走を遂げた。しかし、ベッテルのマシンにはFP1終盤にパワーユニット(PU)トラブルが発生。出力を失ったためベッテルはコース脇にマシンを止め、マシン冷却のために消火剤を噴霧した。
セッション終了後、ヘルメットを軽く被ったベッテルはスクーターに乗り、スタンドにいるファンに手を振りながらコースを走ってピットへ戻った。
ただその後、ベッテルは「許可なくコースに入った」としてオフィシャルから報告を受け、「コース上に無断でスクーターに乗った」としてレーススチュワードに呼び出されることになった。しかしベッテルは、マーシャルからスクーターに乗ってピットへ戻る許可を得ていたと主張している。
F1競技規則26.7条には、以下ように記載されている。
「各走行セッションの15分前から5分後に至るまでの時間、およびレース直前のフォーメーションラップ開始後から最後の車両がパルクフェルメに進入するまでの間は、以下を除き、いかなる者もトラック、ピット入り口あるいはピット出口へ立ち入ってはならない」
しかしその例外のひとつとして、「運転中あるいはマーシャルの許可を受けた歩行中のドライバー」はコースへ出ることが許されているのだ。
ベッテルは、コース経由でピットへ戻った理由を次のように説明した。
「マシンには明らかな問題があった。少し煙が出ていたし、パワーがなくなったんだ」
「それでコース上にマシンを止めなきゃいけなかった。ダメージを最小限に抑え、できるだけ早くコースに復帰できるようベストを尽くしたよ」
「それ以上マシンにダメージが入らないようにしたんだ。マーシャルはとても協力的で、彼はレザーマン(十徳ナイフ)を持っていた。借りた六角レンチでマシンの一部を外せたから、マシンの下に潜り込んでマシンを冷ませたんだ。ひと仕事だったよ」
Marshals assist Sebastian Vettel, Aston Martin AMR22, after he stops during FP1
Photo by: Carl Bingham / Motorsport Images
「火が出ないよう確認が取れた時に、『戻っていい?』って聞いたんだ」
「でもとにかく、セッションが終わってからまた、『誰か迎えが来るの?』って聞いたら、『セッションが終わり次第ね』と言われた」
「そうしたらスクーターで来た人が『後ろに飛び乗っていいよ』って言うんだ」
「それで『運転してもいい?』って聞いたんだ。僕は自分で運転する方が好きだからね」
「それで彼がスクーターを貸してくれて、僕が『OK』って言ったら、彼に『行ってらっしゃい』って言われた。だから僕は走ったんだ」
「僕はマシンを取り戻したいし、問題を起こしたいワケじゃない。スクーターに乗るためにここにいるワケでもないよ」
チームはマシンを受け取り、フリー走行2回目に向けてPU交換を試みた。しかし結局間に合わず、ベッテルはFP2に出ることができなかった。
「あれによって走行を止めざるを得ないのは痛かったし、残念なことに午後のセッションが丸々犠牲になってしまった」
「僕はしばらくマシンに乗っていないんだ。それにコースも違うしね。明日は大丈夫だろうけど、もっと周回を重ねられたらよかったのにな」
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