ベッテル、レース前の反人種差別メッセージ継続に賛同「ドライバー間で話し合いが必要」
セバスチャン・ベッテルは、レース前に反人種差別のメッセージを送る時間を設けることについて、話し合いをすべきだと語った。
写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images
セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は、人種差別に対する取り組みについて、ドライバーたちで話し合いをして、状況を整理する必要があると話した。
世界各地で人種差別に対する抗議活動が行なわれている中、F1は開幕戦オーストリアGPのレース前に時間を設け、反人種差別のメッセージを発信。20人中14人のドライバーが片膝をついた。
しかし、第2戦シュタイアーマルクGPと第3戦ハンガリーGPでは、片膝をついたり、反人種差別のメッセージを発信するための時間は設けられていなかった。ドライバーたちは『End Racism(人種差別を終わらせる)』と書かれたTシャツを着用し、慌ただしくジェスチャーをすることになった。
ルイス・ハミルトン(メルセデス)はF1に対し、反人種差別のメッセージを強化するため、ドライバーたちにより良いプラットフォームを提供するよう求めており、F1会長のチェイス・キャリーとFIA会長のジャン・トッドと話し合うことを認めた。
開幕戦オーストリアGPで膝をつかなかったドライバー6人は、その後のレースでもその姿勢を貫いている。一方、GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の理事であるロマン・グロージャン(ハース)を含め、開幕戦以降もジェスチャーを続けるかは不透明だと表明しているドライバーもいる。
ハミルトンはグロージャンに対し、「一度やったら、それでもう十分だと考えている」と不満を漏らした。
グロージャンと同じくGPDAの理事であるベッテルは、ジェスチャーを続けることについてハミルトンと話し合いをしたという。彼は、どうやってレース前のジェスチャーをより組織化されたものにできるか、話し合いが必要だと呼びかけている。
「みんなが目にしたものは、今の状況を示している」
そうベッテルは語った。
「今回は本当に時間が少なくて、すべてが慌ただしかった。ドライバーたちがまさに(グリッドに)到着したばかりだった」
「それぞれのドライバーが個別にやりたいと決めたことをやる時間はあったけど、結局すぐに国歌の演奏が始まった」
「僕たちは前へ進む必要があると思う。僕たちの間でもう少し話し合う必要があるのはおそらく間違いないので、それを整理できるよう願っている」
一方、ハースのチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、ジェスチャーを続けるかどうかを決めるのはあくまでグロージャンであり、それによって反人種差別のメッセージが損なわれることはないと語った。
「何をすべきかは、それぞれが決めることだと思う。私はロマンのことをよく知っているし、間違いなく彼はそれ(反人種差別)を支持している」
「しかし問題はある。どれくらいの期間、それ(ジェスチャー)を行なうのか、だ。ドライバーは自身の支持を表明し、我々はチームとして、そして人間として彼を完全に支持している。彼が何をしたいのか、どれくらいの期間それを実行したいのかは、自分で決めることなんだ」
「我々はそれで問題ないと思っているし、そうしてきた。そして誰かがもしそれをしないと決めたとしても、それはその誰かが人種差別に反対していないということではないんだ」
「我々はそういうことも意識する必要がある。自由な世界なんだ。我々は世界中のすべての人を尊重している」
「彼が今後何をするかは、彼自身が決めるんだ」
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