フェラーリでの歩みは順風満帆でなかった?「すべきでない争いごとがあった」とベッテル
セバスチャン・ベッテルは、フェラーリと共にチャンピオンを勝ち取れなかったことは失敗だったと認め、その裏で「するべきでなかった争いごと」があったと語った。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
2010年から4年連続でF1ワールドチャンピオンに輝き、2015年にフェラーリへと加入したセバスチャン・ベッテルは、幼少期のヒーローであるミハエル・シューマッハーのように、フェラーリを復活させてマラネロにタイトルをもたらすことを目標としていた。
移籍初年度に3勝を挙げたベッテルは、2017年と2018年にルイス・ハミルトン(メルセデス)とタイトル争いを繰り広げるが、戴冠はならず。その後は徐々に成績を落としていった結果、フェラーリは2020年限りでベッテルとの契約を終了することを決め、その後任としてマクラーレンからカルロス・サインツJr.を迎えることとなった。
今季は入賞すらままならない苦しいシーズンとなっているベッテルだが、来季はセルジオ・ペレスに代わってアストンマーチン(現在のレーシングポイント)の一員となる。彼はフェラーリでの日々に後悔はしていないと語った一方で、“失敗”であったことは確かだと認めた。
「フェラーリでチャンピオンになるというミッションを掲げていた訳だから、僕が失敗を犯したのは事実だ」
ベッテルはポッドキャスト番組の『Beyond the Grid』の中でそう語った。
「僕は失敗したんだ。なんとかしてそれを成し遂げることができなかった」
ベッテルはフェラーリの非常に政治的な環境の中で成功を収めることができなかったが、彼は舞台裏でもっと違うことができたのではないかと考えている。
「もっとうまくやるべきだったことがあるかもしれない。もっと早くから認識しておくべきだったこともあるし、するべきでなかった争いごともある」
「でも、ここで起こったことは全て今の自分につながっているんだ。客観的に見れば僕は失敗したことになるだろう。そこに理由はあるのかと言われれば『イエス』と答えるけど、それは言い訳にはならないよ」
「だからどんなことが起きても、僕は次のステップ、次のレベルに進もうとするんだ」
「(その争いごとは)争う価値のないものだったかもしれないけど、それぞれに理由があった。これが僕の性分なんだと思う。でも結局はどう学び、どう成長するかだと思っているし、僕は前進することに満足しているよ」
ベッテルは来季、レーシングポイントから名称を新たにスタートするアストンマーチンで再出発を図る。フェラーリよりも規模の小さいチームで働くことになるが、彼は新たなチャレンジを楽しみにしている。
ベッテル曰く、移籍を決断した要因はいくつかあるというが、チームオーナーのローレンス・ストロールとの話し合いの中で、アストンマーチンのプロジェクトが“面白そうなプロジェクト”であると感じたことが大きかったようだ。
「パフォーマンスという点で、チェックボックスを埋めていくのは簡単だった。チームが今どの位置にいて、今後どうなっていくのか、ポテンシャルはどのくらいあるのか……などなどだ」
「面白そうなプロジェクトだと思ったし、最終的に自分も参加したいと思ったんだ。フェラーリとは大きく異なるけど、現在のレーシングポイントはもちろん、来季からのアストンマーチンも成長していくだろう」
「初めてのことだからいろんなことが起こるだろうし、チーム全体にとって挑戦的な旅になるだろう。僕が参加することが多くのことに貢献し、マシンの中でも外でも良い働きができればと思う」
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