ベッテル、イギリスGP決勝前に、”自ら所有”のウイリアムズFW14Bをデモラン。カーボンニュートラル燃料を使用

セバスチャン・ベッテルは、F1イギリスGP決勝日の朝に、ナイジェル・マンセルが駆り1992年のチャンピオンマシンとなったウイリアムズFW14Bをデモランする予定だ。カーボンニュートラル燃料を使うという。

Nigel Mansell, Williams FW14B Renault

写真:: Rainer W. Schlegelmilch

 F1イギリスGPの決勝日朝、ナイジェル・マンセルが1992年にドライブし、F1ワールドチャンピオンに輝いたウイリアムズFW14Bを、セバスチャン・ベッテルがドライブしてデモ走行を披露するという。なおこの走行の際、FW14Bには通常のガソリンではなく、カーボンニュートラル燃料が注入されるという。

 先日グッドウッドで行なわれたフェスティバル・オブ・スピードで、マンセルがドライブして観衆を沸かせたウイリアムズFW14B。今度はFW14Bを、現在アストンマーチンのドライバーとして活躍するベッテルが乗り込み、走らせることになった。この走行の際には、カーボンニュートラル燃料が使われる。

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 ベッテルはこのデモ走行について、イギリスGPの木曜日に発言。カーボンニュートラル燃料を使っても、FW14Bの走りに違いがないことを証明し、数々の歴史的なマシンを、今後もより環境にやさしい形で走らせることこそが、伝説的なマシンと歴史を残していく上で重要なことだと語った。

「すごく楽しめることを期待しているし、観客の皆さんとも、その楽しさを共有できたらいいと思っている。すごく貴重なマシンだし、その歴史とサウンドも信じられないモノだと思う。僕はとても楽しみにしているんだ」

 ベッテルはそう語った。

「使う燃料に関しては、探し出すのに少し努力が必要だった。でもそれを一旦見つけてしまえば、その後は実に簡単なことだった。マシンを動かすのに、一回のシェイクダウンしか必要としなかったんだ」

「日曜日に見てもらえると思う。30年前と、何ら変わりはないよ。まったく同じようなエンジン音に聞こえるだろうし、同じように走らせる。数周しか走れないから、限界を引き出そうとは思わないよ。でも、楽しもうと思っている。つまり、僕のクルマだから、快適に感じられる限りは速く走ろうと思っているということだ。借りたばかりのマシンとは少し違うかもしれないよね」

「楽しくなるだろうし、人々の前でデモンストレーションをするのは良いことだと思う。モータースポーツは僕らの情熱だし、僕らはそれと共に育ってきた。子供の頃に夢見ていたクルマは、他のドライバーとは違うモノかもしれない。でもこういうクルマと歴史を生かし続けるために、将来に向けて責任を持ってデモランを行なっていくことができる方法を見つけることが重要だ」

「文化は、音楽や芸術などといった様々な形で表現することができる。でも、僕らの表現方法はマシンをドライブしたり、レーシングカーを走らせることだ。それが全てできなくなったら残念だ」

「今回のことは、歴史的なマシンの走行を存続させ、楽しんでいくための手段だと思う。F1は2026年からその方向に向かっている(F1は2026年に投入する次世代パワーユニットと同時に、100%カーボンニュートラル燃料を使う予定であることを明らかにしている)。もっと早まる可能性もある。それは、様々な理由によるものだ。それは全てをまとめるのに最適な方法だと思うし、楽しみもあると思う」

 今回のデモ走行は、ベッテル自身の発案によるものだという。そしてFW14Bを駆るマンセルが1992年のチャンピオンに輝き、イギリスGPを圧勝した時からの30周年を祝いたいとも語った。

 なおベッテルは2019年のグッドウッドで行なわれたオークションで、ウイリアムズFW14Bのシャシーナンバー08を270万ポンド(現在のレートで約4億4000万円)で購入した。

 FW14Bのシャシーナンバー08は、1992年に開催された16戦のうち、13レースで使用され、7回のポールポジションを獲得したという記録が残っている。そしてマンセルのトレードマークとも言える赤いカーナンバー5……つまりレッドファイブが貼られている。

 ベッテルはこれについて、次のように語った。

「それ(デモラン)は僕の考えだった。そしてこれは僕のクルマだ。僕は数年前にマシンを購入した。4年前だったと思う。92年のレッドファイブ……ただ30年前のマシンというだけじゃない」

「僕のカーナンバーも5番だ。そして初めてチャンピオンを獲得した時(2010年のレッドブル在籍時)にも、僕のマシンにはレッドファイブがついていた。少し小さかったかもしれないけど、それでも5番だ。カートでも5番を使っていたし、今も5番……この番号には何かしら関連するところがあるんだ」

「F1に関して僕の中に残っている最も古い記憶が、90年代初頭だ。今回のことは僕のアイデアであり、僕が主導したことだ。チャンピオンを獲得してから30周年ということもあるけど、30年前のイギリスGPでもこのマシンが勝っているんだから、素晴らしいアイデアだと思う」

「でも僕は責任ある形でそれをしなきゃいけないと思った。日曜日にカーボンニュートラル燃料を使って、それを実証する。僕らは、モータースポーツの歴史と遺産と文化にしがみついてもいいと思うけど、これまで以上に責任ある形でそれを行なうことができるはずだ」

「だからマシンを初めてドライブし、音を聞くのが楽しみだ。多くの人たちが、その喜びを分かち合ってくれると思う」

 なおこのシャシー08は、開幕当初はマンセルが実際に走らせ、5戦連続ポールポジションを獲得したマシンであり、コクピットの中には赤い星のステッカーが5つ貼られている。そして開幕戦南アフリカGPを皮切りにメキシコ、ブラジル、スペイン、サンマリノと5連勝。これを表す5つの金色の星のステッカーも貼られている。

 その後シャシー08はイギリスGPから、マンセルのチームメイトであったリカルド・パトレーゼのマシンとなり、カーナンバーも6へと変更された。そして同年ポルトガルGPの決勝では、マクラーレン・ホンダのゲルハルト・ベルガーに追突し、宙を舞ったことでも有名だ。

 
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