マッサがフェラーリ時代、先輩シューマッハーに説いた心得とは?

元F1ドライバーのフェリペ・マッサはインタビューの中で、少年時代の経験によって生まれたあるポリシーについて語った。

マッサがフェラーリ時代、先輩シューマッハーに説いた心得とは?

 フェリペ・マッサは長きに渡るF1キャリアの中で、フェラーリに8シーズン在籍した。中でも1年目の2006年は、F1界のレジェンドであるミハエル・シューマッハーがチームメイトだった。彼はその時にシューマッハーに説いた心得と、その背景にあった少年時代の経験について語ってくれた。

 motorsport.comがインスタグラムを介して行なったインタビューの中でマッサは、母国ブラジルのヒーローであり、自身のアイドルでもあったアイルトン・セナとの苦い思い出について口を開いた。

「子供の時、セナは悲しいことに僕のサインを断ったんだ。その時子供だったということもあって、僕にとって非常に辛い経験だった」とマッサは振り返る。

「それから僕はF1ドライバーになることができて、どうにかこうにかフェラーリというビッグチームのドライバーになることができた。そしてたくさんの人にサインを求められるようになった。でも僕はあの時のことを常に思い出して、子供たちと話をすることを一切断らないようにしたんだ」

 子供たちへのサインは断らない。そんなポリシーを持ち続けたマッサは、チームメイトのシューマッハーにもその想いを伝える場面があったという。

「バルセロナでシューマッハーと夕食を共にすることがあった。F1(スペインGP)のレースウィークエンド中だった」とマッサは振り返る。

「モントメロの近くにあるとても小さな町に、僕と彼とジャン・トッド、ニコラス・トッドの4人でいて、食事をとった。そしてレストランを出て、シューマッハーが車に乗り込むと、たくさんの人に囲まれてしまった」

「彼が運転席、僕が後部座席にいた。そして彼の周りにはたくさんの人がいて、窓をノックしてサインをねだっていた。でも彼は車を降りることなく、人々が離れるのを待っていた」

「そこにはひとりの小さな少年がいて、シューマッハーに『お願いだからサインをちょうだい。窓を開けて』と言っていた。なぜだか分からないが、その少年が僕の心を駆り立てた」

「僕は(シューマッハーの)肩を叩いてこう言った。『ミハエル、頼むから、少なくともこの子だけには(サインを)してやってくれ』と」

「彼は僕の方を見た後、窓を下ろしてその少年にサインをした。そして他にも10人ほどサインをした後、僕たちはその場を離れた。その後僕は(セナとの間に)何があったのかについて話したんだ。彼はその話を楽しそうに聞いてくれたよ」

「そして彼はこう言ったんだ。『うん、君の言う通りだね』と。その言葉は彼の人間性を表していたと思う」

 そう語ったマッサ。彼は冷徹なイメージを持たれていたシューマッハーの“本当の姿”を見たと主張する。

「僕たちブラジリアンが感情的な人間である一方で、彼は普段感情をなかなか表に出さない人だった。だからこそ、彼のことをちゃんと知るためには、リラックスした状態で話さなければいけないんだ」

 

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