F1 オランダGP

F1は3年先ですら未知の世界なのに……アルピーヌの5ヵ年計画は「極めて無意味」とウイリアムズ語る

ウイリアムズのジェームス・ボウルズ代表は、F1で長期的な数値目標を掲げることは「無意味」だと考えている。

Filip Cleeren Matt Kew

編集: 2023/08/29 8:05

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James Vowles, Team Principal of Williams Racing

 ウイリアムズF1でチーム代表を務めるジェームス・ボウルズは、F1において長期的な目標を設定することは「極めて無意味」であり、進歩のプロセスに焦点を当てる方が良いと考えている。

 チームは2020年からドリルトン・キャピタルがチームオーナーに就任し、それまでの慢性的な資金不足から脱却。ただ今年初めからチーム代表に就いたボウルズは、チームが短期的な生き残りに専念していたことで、インフラ面でライバルから大きく遅れを取っていることを知ることとなった。

 ウイリアムズが名門復活に向けた再建を続けている一方で、ライバルのアルピーヌは5年もしくは100レースでF1のトップグループに返り咲くという計画を立てていた。ただ、結果としてアルピーヌの親会社であるルノーの経営陣にとっては野心的とは言えず、チーム代表のオットマー・サフナウアーがわずか1年半で解雇。サフナウアーの他、チーム首脳陣も次々離脱している。

 これについてウイリアムズのボウルズ代表は、F1チームの長期的な成功には不確定要素が多すぎるとして、長期的な数値目標の設定は「無意味」だと考えている。

「私がここへ来るために面接を受けた時、彼ら(ドリルトン)に対していかに時間がかかるかを明確に伝えた」とボウルズは言う。

「それは今も変わっていない。パット(フライ/元アルピーヌのチーフテクニカルオフィサー)が加入した時もそうだった。パットは『しばらく時間がかかる』とハッキリ言ってくれて、私も『分かっているし、経営陣も分かってくれる』と答えた」

「賢明なモノを提示する必要はあるが、3年以上先は未知の世界だ。5年先なら間違いなく、10年先なら100%予測できない」

「5年後に3位になるという目標を設定するのは、正直って正しい方向性ではない。それは極めて無意味なことだからね」

Pat Fry, Chief Technical Officer, Alpine F1 Team, in a Press Conference

Pat Fry, Chief Technical Officer, Alpine F1 Team, in a Press Conference

Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images

 ボウルズは長期的な目標を設定する変わりに、老朽化した設備の改善や技術体制の強化など、ウイリアムズの主要な弱点に対処するための段階的なプランをドリルトンに提示した。

 ウイリアムズはフライをアルピーヌから引き抜き、技術部門を強化。カナダGPではマシンパフォーマンスの底上げに十分な効果をもたらすアップデートの投入に成功するなど、着実に歩みを進めている。

「より重要なのは、いずれそうなる(成功できる)構造とシステムを持っているのを示すことだ」とボウルズは続ける。

「さらに提示できるのは、その軌道にどう乗せるか、そしてその旅路で目指すべき重要なマイルストーンは何かということだ」

「今年のマイルストーンのひとつは、マシンに明確なパフォーマンスを注入し、効果的に使うことができると示すことだった。来年のマイルストーンのひとつは、マシンパッケージを構築することで、オフシーズンを通じて証明が可能だ」

「そのいかにも、バックグラウンドで100くらいの作業を行なっていく。そうやってポジションを上げていくんだ」

「そのために気をつけているのが、管理された現実と一致していることを確認することだった」

「現実から乖離し始めたら『ここが進むべき道』というところに戻す。それは当初から行なわれてきたことだ」

 

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