メルセデスの重要人物がウイリアムズのトップ就任…でも『ミニ・メルセデス』にはならない!?
新たにウイリアムズF1代表に就任することが発表されたジェームス・ボウルズは、今後の舵取りについて“ミニ・メルセデス”にするつもりはないと語った。
1月13日、ウイリアムズF1は2023年から新たな代表として、これまでメルセデスでストラテジー・ディレクターを務めてきたジェームス・ボウルズが就任すると発表した。
昨年12月の段階でウイリアムズはこれまで2年間CEOと代表を務めてきたヨースト・カピトの退任を発表しており、後任が誰になるか注目が集まっていた矢先のことだった。
ボウルスは、メルセデスのコンストラクターズタイトル8連覇における重要な役割を担ってきた人物のひとり。そんな人物のウイリアムズ加入ということもあり、ウイリアムズとメルセデスのさらなる接近も考えられている。
ウイリアムズは現在メルセデスのパワーユニットを使用するカスタマーチームだ。それに伴いギヤボックスの供給も受けている。また、メルセデスの育成ドライバーだったジョージ・ラッセルも2019年から3年間起用していた。
メルセデスの上級職に就いていたボウルズがウイリアムズに加入するわけだが、彼はチームを“ミニ・メルセデス”とするようなことは考えていないと語った。
「ミニ・メルセデスだとは考えていない」と、ボウルズは言う。
「ウイリアムズは彼ら独自の歴史・遺産を形成してきた独立した素晴らしいチームだ」
「チームにとって最も重要な要素は何か……メルセデスにそれを尋ねれば『人と文化。そのふたつだ』と答えるだろう」
James Vowles, Williams
Photo by: Williams F1
「そして今、ウイリアムズの大切なところに足を踏み入れる前にも確認することになる。それは私のプライオリティの中でも最優先事項に入ることであり、全員が一緒に働くということを理解していることを確認する必要がある」
「認め合うことだ。同僚から尊敬されたいなら、尊敬をもって接するんだ。彼らの成長を求めるならそう接し、最終的な目標に向かって一緒に進んでいけるようにするんだ」
ボウルズはウイリアムズが「完全に独立した組織」であり、彼自身の成功は「自分がそこでいい仕事をするかどうかにかかっていて、それはメルセデスからは独立していなければならない」と付け加えた。
「メルセデスとウイリアムズが何の協力もしないという意味ではない。私が加入する前から、彼らは協力してきた」
「しかし私は、今からはウイリアムズにとってベストなことをしなくてはならないんだ」
またメルセデス代表のトト・ウルフも、ウイリアムズへ元部下が移籍するからといって、メルセデスへの恭順で圧力をかけるようなことはないと語った。
「もし私がジェームスに“ミニ・メルセデス”となるように頼んだら、彼は『もう顔を見せるな』と言うだろう」と、ウルフ代表は言う。
「とにかく、ウイリアムズはメルセデスのエンジンのことで従属的だという憶測が常々されてきた。しかし、当然だがそんなことはなかった」
「我々はドライバーの状況などに干渉したことはこれまでに無い。常にチームマネジメントの権利は彼ら自身にあると理解している」
「だからこそジェームスはチームにとって良いと思うこと、前進させるために良いと思うことをするつもりなんだ」
「彼はチームの成否によって評価されることになる。もしメルセデスの存在が助けになるなら、我々がそれについて話し合うだろうし、別の立ち位置が必要なら、彼もそれを考えるだろう」
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