ウイリアムズF1代表、“古巣”メルセデスはハミルトン離脱の大打撃も「きっと強くなって戻ってくる」

ウイリアムズのジェームス・ボウルズ代表は、かつて所属したメルセデスについて、ルイス・ハミルトンが今年限りでチームを離れるという衝撃的な状況もチームは「より強くなって戻ってくる」と予想している。

Race Winner Lewis Hamilton, Mercedes AMG F1 celebrates in Parc Ferme with James Vowles, Motorsport Strategy Director, Mercedes AMG F!

 2月1日、7度のF1世界チャンピオンであるメルセデスのルイス・ハミルトンは2024年限りでチームを去り、2025年からフェラーリへ移籍するという衝撃的な発表を行なった。

 これについて、以前メルセデスで戦略担当責任者などを担当したウイリアムズのジェームス・ボウルズ代表は、今回のニュースがメルセデスにとって打撃となるのは必至だと考える一方でチームが「きっと強くなって戻ってくる」と予想している。

 ウイリアムズの2024年マシンカラーリング発表会の席でボウルズ代表は次のように語った。

「実際、スポーツにとっては良いことだと思う」とボウルズ代表は言う。

「短期的にはメルセデスにとって良いことではないが、実際には、彼らがドライバーを獲得するというところまでは絶対に上手くいくと思う」

「彼らは強力なラインアップから選ぶことができる。その結果、彼らはより強くなって戻ってくるだろう。最終的にはいいことずくめなんだ」

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 またハミルトンのフェラーリ移籍という決断についてボウルズ代表は、発表のタイミングこそ予想外だったものの、メルセデスでの快適な生活から一歩踏み出して環境を変える覚悟ができていたことには驚かないという。

「彼とは週末に話をしたが、彼にとっては難しい決断だった」

 motorsport.comの取材に対してボウルズ代表はそう語った。

「何よりもまず、ここ(メルセデス)は長年に渡って彼のホームであり、家族だった」

「組織を変えて別の場所に移ろうとするのは、我々と同じことだ。心が引き裂かれるような気持ちだけど、彼は自分自身に、そして世界に、新しい組織への移籍という最も困難なことのひとつを経験しながらも、成功を収めることができるということを証明したいのだ」

「彼のキャリアに残された、その証明をするチャンスは1回だろう。彼が移籍する理由は100%理解できるよ」

 ウイリアムズのドライバー、アレクサンダー・アルボンは、ハミルトンの移籍を知った時、サッカーの象徴的な存在であるリオネル・メッシがパリ・サンジェルマンからインテル・マイアミに移籍したことになぞらえて、真偽を疑ったと語った。

「なんと新奇な話なんだと思ったよ。君たち(メディア)はどうだか知らないけど、僕にとっては間違いなく予想していなかったことだ」とアルボンは語る。

「でも彼にとっては良いことだ。彼は変化を望んでいると思う。このタイミングは全チームが(新車)発表を行なう前の週ということで、より厄介なのは明らかだ」

「フェラーリの株価があれほど上昇し、このニュースに対する世間の反応を見れば、ルイスがいかに大きな存在であるかが分かる」

「僕としては『これは本当の話なのか?』と頬をつねる瞬間だった」

「この冬には沢山の噂が流れていて、どれに信ぴょう性があるのか分からなかった。フェラーリの件も、最初は噂のように思えたけど、現実になったんだ」

「メッシのマイアミ移籍を思いこさせるし、F1への関心の高さを物語っている。ドライバー市場には多くの疑問符が浮かび、可能性が広がることになる」

 

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