F1

2026年F1マシンは複雑過ぎる? FIAが批判に“時期尚早”と反論「単なるチェスマッチにはならない。最重要は腕」

FIAは2026年の新世代F1マシンの複雑さに関する不満を時期尚早と指摘し、シリーズにおいてスピードと戦略のバランスを追求していると説明した。

Ronald Vording

Ronald Vording

編集: 2025/08/27 1:06

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

F1 2026 FIA car renders

写真:: FIA

 2026年のF1テクニカルレギュレーション刷新によって、次世代マシンはアクティブエアロと電動比率が引き上げられたハイブリッドエンジンを搭載するため、全てのチームとパワーユニット(PU)メーカーにとって大きな挑戦となる。しかしそれは、マシンを操るドライバーも同様だ。

 フェラーリのシャルル・ルクレールは初期的なシミュレータ走行を終えて、2026年マシンが「非常に異なる」と感じると語った。またウイリアムズのアレクサンダー・アルボンも、マシンがはるかに複雑になると指摘していた。

 2026年に向けてドライバーはより多くのことをマネジメントする必要があり、ウイリアムズのジェームス・ボウルズ代表は、ドライビング中の作業負荷が増えると語り、同チームは異なるドライビングスタイルを要求する新マシンに対応するため、ドライバー支援グループを設置した。

関連ニュース:

「第一に、アルボンを含むドライバーたちは定義上、最終的なレギュレーション(に基づいて開発されたマシン)をまだドライブしていない」

 motorsport.comに対してそう語ったのは、FIAのシングルシーターディレクターのニコラス・トンバジスだ。

「そして第二に、特定の部分を自動化しなければドライバーの負担が増加するのは確かだ。それは事実だ」

 ただ、そのテーマに関してFIAは現在評価を行なっており、トンバジスはこう続けた。

「来シーズン開始までにまだ行なわなければならない作業の一部は、そのうちどの程度がバックグラウンドで自動化され、どの程度ドライバーが制御する必要があるかを決定することだ」

“チェスゲーム”にはならない

 1周ごとのエネルギーマネジメント、アクティブエアロ、オーバードライブモードをはじめとするいくつかの変数が存在することで、ドライバーが目をかける要素は現在よりも増えるだろう。

「ドライバーに過剰な負担をかけたいわけではない」とトンバジスは言う。

「しかし同時に、アタックやディフェンスなど一部の要素をコントロールできる自由度が必要だ。ただ、その一部はドライバーに馴染む形でマネジメントされるため、ドライバーはコーナリング時などに意識する必要はない」

Nikolas Tombazis, FIA Single Seater Director

Nikolas Tombazis, FIA Single Seater Director

Photo by: Andy Hone / Motorsport Images

 FIAは今後数ヵ月で適切なバランスを見つけることを目指している。

「エネルギーマネジメントをチェスのような戦略としてドライブする極端な方法と、ドライブが単にステアリングホイールとスロットルペダル、ブレーキペダルの操作に過ぎないというもう一方の極端な方法の間で、適切なバランスを見つける必要があると考えている」

 そう語るトンバジスは、2026年のF1マシンが単なるマネジメント勝負にも、ゴーカート並みの単純な操作での勝負にもならないと強調した。

「我々は中間で良い方法を見つける必要がある」

賢いドライバーなら新レギュレーションを“悪用”可能?

 アルボンは自身の見解として、スマートなドライバーは新しいレギュレーションを「悪用」できると述べた。それから1週間、トンバジスは笑いながらこの件についてこう語った。

「“悪用”という言葉が至るところで見出しになったが、必ずしも否定的な意味ではなかった」

 実際、アルボンはドライブ以外に気を配る精神的な余裕があるドライバーが2026年に競争上の優位性を得られる可能性を明確にしていた。トンバジスはこれまでも賢さがパフォーマンスに反映される点は今も昔も変わらないと指摘した。

「しかし私はスマートなドライバーが既に優位性を保っていると考えている。現在F1で見られるパフォーマンス差には、その一部が含まれている」とトンバジスは言う。

「それは今に限った話ではない。ドライバーの精神的な余裕は、過去20年間ずっとファクターのひとつだった。私のF1キャリア初期の頃、例えば(ミハエル)シューマッハーと働いていた頃からもそうだ」

Alexander Albon, Williams

Alexander Albon, Williams

Photo by: Alastair Staley / LAT Images via Getty Images

「彼は明らかに非凡な才能を持っていたが、他のドライバーと一線を画す彼の大きなファクターは、レース中に他のことも考えられる点だった」

「現役ドライバーの中には、他のことも考えられる余裕があるように見える人もいれば、マシンの運転に全力を注がなければならない人もいる」

 2026年にその課題はさらに大きくなるかもしれないが、トンバジスはドライバーたちなら対応可能だと信じている。

「これらのドライバーは世界最高で、情報処理能力が非常に高い。彼らは特定の課題に対応できる」

 トンバジス曰く、これこそF1が目指すべき姿であり、レギュレーションはその基本を覆すモノであってはならないという。

「これらの変数に対して、ある一定の理解レベルが必要だ」とトンバジスは言う。

「我々は、トップドライバーが果たすべき役割の一部だと考えている。しかしそれは(F1での勝負を左右する)主要スキルではない。そうならないように気をつけるつもりだ」

「主要スキルとは、適切なタイミングをでブレーキをかけること、コーナーを速く駆け抜ける能力、限界を見つけること、最適なラインを選ぶことなどだ。これこそが、誰が優秀で誰がそうではないのかを決める主要なファクターだ。私にはこのマシンを運転することはできないよ!」

 

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 キャデラックF1、ベテランコンビに大きな期待「アメリカンモータースポーツにおける大胆な新章の始まり」

次の記事 チップ・ガナッシ、パロウとレッドブルの接触を完全否定。「以前ほどF1移籍に魅力はない」とも

More from

Ronald Vording



角田裕毅にF1復帰のチャンス到来か? ハジャーが手首の負傷でF1オランダGP欠場の可能性が浮上

F1

F1

オランダGP

11 時間前

角田裕毅にF1復帰のチャンス到来か? ハジャーが手首の負傷でF1オランダGP欠場の可能性が浮上



クラッシュを頻発させたレッドブルのマカレナウイング。FIAは介入せず……しかしチームは独自に改良「自分たちのマシンを壊したい人は誰もいない」

F1

F1

オランダGP

15 時間前

クラッシュを頻発させたレッドブルのマカレナウイング。FIAは介入せず……しかしチームは独自に改良「自分たちのマシンを壊したい人は誰もいない」



ホンダは独特な会社……F1と市販車のプロジェクト間で人材が行き来するのは普通のこと。折原エンジニア語る「強力なPUを開発する体制は整っています」

F1

F1

オランダGP

1 日前

ホンダは独特な会社……F1と市販車のプロジェクト間で人材が行き来するのは普通のこと。折原エンジニア語る「強力なPUを開発する体制は整っています」

最新ニュース



角田裕毅、F1オランダGPに参戦決定! 手首負傷のハジャーに代わりローソンがレッドブルへ……シートが空いたレーシングブルズをドライブ

機能

F1

ライブテキスト

評価

機能

F1 7 時間前

オランダGP

角田裕毅、F1オランダGPに参戦決定! 手首負傷のハジャーに代わりローソンがレッドブルへ……シートが空いたレーシングブルズをドライブ



SF優勝&F1テストで再び脚光……福住仁嶺はなぜ“天才”と呼ばれるのか。中堅チームを上位に押し上げるスムーズで引き出しの多いドライビング

機能

スーパーフォーミュラ

ライブテキスト

評価

機能

スーパーフォーミュラ 7 時間前

SF優勝&F1テストで再び脚光……福住仁嶺はなぜ“天才”と呼ばれるのか。中堅チームを上位に押し上げるスムーズで引き出しの多いドライビング



チームメイトを勝たせるため、狭いコースで鬼ブロックの応酬……フォーミュラE最終戦での“チームプレー”はやりすぎだったのか?

機能

フォーミュラE

ライブテキスト

評価

機能

フォーミュラE 8 時間前

ロンドンE-Prix レース2

チームメイトを勝たせるため、狭いコースで鬼ブロックの応酬……フォーミュラE最終戦での“チームプレー”はやりすぎだったのか?



seven x seven、スーパーGT今季残りレースで藤波清斗に代わり渡会太一を起用へ。「来季以降を見据えた決断」とハーヴィー監督

機能

スーパーGT

ライブテキスト

評価

機能

スーパーGT 9 時間前

seven x seven、スーパーGT今季残りレースで藤波清斗に代わり渡会太一を起用へ。「来季以降を見据えた決断」とハーヴィー監督

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録