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アストンマーチンF1代表、ベッテルの復活を確信「彼に必要だったのは“平等な待遇”」

アストンマーチンF1チームのオットマー・サフナウアー代表は、昨季フェラーリで苦戦したセバスチャン・ベッテルが持つ力を全て引き出すことができると考えている。

Sebastian Vettel, Aston Martin Racing

Sebastian Vettel, Aston Martin Racing

Aston Martin Racing

 3月3日、2021年マシン『AMR21』を発表したアストンマーチン。チーム代表を務めるオットマー・サフナウアーは、今季から加入するセバスチャン・ベッテルの力を引き出すことができると感じているようだ。

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 過去4度F1ワールドチャンピオンに輝いたベッテルだが、フェラーリ6年目となった昨シーズンはチームの不振もあって苦しい1年を過ごし、表彰台1回、ランキング13位に終わった。ベッテルにとってこれはルーキーシーズンの2007年に次いで低い成績であり、フル参戦したシーズンに限れば最低の成績であった。チームメイトのシャルル・ルクレールと比較しても約3分の1のポイントしか獲得できなかったベッテルは、アストンマーチンと契約を結ぶ前に引退すら考えたことを認めている。

 しかしサフナウアー代表は、ベッテルがアストンマーチンで再び成功を収めるための環境を作れると信じており、場合によっては“ベッテルの肩に腕を回す”ことも厭わないという。

「これは私が常々言っていることで、今後も言っていくつもりだが、33歳でF1マシンを速く走らせる方法を忘れることはない」

 サフナウアーはmotorsport.comに対しそう語った。

「何か他のことが悪さをしている。なので我々はそういったものを取り入れてしまわないように、たゆまぬ努力をしていくだろう」

「“腕を肩に回す”というのは、皆が彼の要望やニーズに耳を傾けるということだ。我々はマシンが彼の好みに合うように、彼の望むセットアップになるように努力していく」

「我々はふたりのドライバーの面倒を見ていくことになる。これまでもふたりを平等に扱ってきたし、それがうまくいってきた。将来的にもそうしていくだろう」

「セブに必要だったのはそこだけだったと私は思う。彼が無理をしないようにして、出来る限りの走りをしてくれれば、我々は彼から最大限の力を引き出せると思っている」

 サフナウアーはまた、2021年シーズンはランス・ストロールにとっても重要な1年になると考えている。ストロールはレーシングポイント時代の2019年からチームに在籍しているが、2年連続でチームメイトのセルジオ・ペレスに敗れている。

「(ストロールが)セバスチャン・ベッテルを倒すためには、ハードワークが必要だ」とサフナウアーは言う。

「セバスチャンには素晴らしい意欲がある。我々はセバスチャンがチームの中で快適に過ごせるよう、そして最高の状態を取り戻せるよう取り組んでいく。だから非常に面白いことになるだろう」

「ランスにその資質があるか? もちろんだ。しかし先ほども言ったように、かなりのハードワークが求められるだろう。セバスチャンだってチームメイトを倒そうと思っているだろうからね」

 ベッテルの2020年限りでのフェラーリ離脱が発表され、その去就に注目が集まっていた頃、彼がサフナウアーとフェラーリ・ピスタに同乗し、ガソリンスタンドに向かう姿がキャッチされたことがあった。当時ベッテルはそれを事実と認めた上で、契約交渉とは何の関係もない話だと語っていたが、この件について改めて尋ねられたサフナウアーは、ベッテルの説明通りだと話した。

「我々はガソリンスタンドに向かっていた。私がドライブしていたクルマは彼の持っていたものとよく似ていたんだ。彼はそれらを全て売ってしまったからもう持っていないみたいだがね!」

 そうサフナウアーは語る。

「彼は出かける用があった。私の記憶が正しければ、彼はウェールズでマウンテンバイクを走らせる予定で、私の行く方向と同じだったんだ。そして我々は共にガソリンスタンドに寄ったんだが、その時に彼が『一緒に行こうよ』と言ったんだ」

「セブとは20年以上の付き合いだ。彼がF1に行く前、BMWのドライバーだった頃からだ。彼は古くからの友人で、彼の両親のこともよく知っている。だから彼が言っていたことは何も間違っていなかったよ」

 

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