フェラーリF1、2024年マシンのカラーリングはどうなる? レーシングスーツ発表から見えるヒント

スクーデリア・フェラーリは2月13日に2024年マシンSF-24の発表会を実施する。それに向けてチームはここ数週間にわたってそのカラーリングを示唆してきたが、今年のレーシングスーツからもその“トレンド”が垣間見える。フェラーリの装いは今年、大きく変わるのだろうか?

Carlos Sainz, Charles Leclerc, Ferrari

 スクーデリア・フェラーリは2月13日(火)に、2024年マシンSF-24の発表会を予定している。マシンは昨年からどのような進化をしているのか、というのと同時にどのようなカラーリングになるのかが気になるところだ。

 発表会に向けてフェラーリはここ数週間にわたってカラーリングを示唆しており、今年のレーシングスーツからもその流れが見えた。

 フェラーリのマシンは常にイタリアのナショナルカラーであるレッドを基調としてきたが、この20年だけ見ても、イエローやホワイト、ブラック、2021年にはグリーンなど様々な色が組み合わされてきた。また1964年まで遡ると、青色のフェラーリなんてのも登場したことがある。さて、今年はどんなカラーリングとなるのか?

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 マシンより一足先に公開された2024年仕様のレーシングスーツは、もちろんレッドを基調としている。しかし興味深いのは、昨年とは異なりブラックを全く使用していないこと。側面と腹部にかけては、ホワイトとイエローのストライプがあしらわれた。

 また、レーシングスーツの中に着るアンダーウェアの背面はホワイトが大半を占め、ここにはイエローのピンストライプがフェラーリのロゴを囲うように入れられた。フェラーリがイエローを多用する理由は、ファクトリーがあるイタリア・モデナ県のカラーに由来するコーポレートカラーであるためで、そのエンブレムに黄色が多用されているのも同様の理由からだ。

ブラックはどれほど多用される?

 現行レギュレーションが導入された2022年以降は、軽量化のためにカーボン地が露出した部分も増え、フロントウイングやリヤウイングがブラックに変更された。

 ドライバーのレーシングスーツも同様で、2023年仕様でも肩から首元にかけてブラックのパッチがあしらわれていたが、今年のレーシングスーツを見る限り、そのトレンドが終わったことが明確に示唆されている。

 フェラーリは1980年代後半から1990年代前半にかけても、車体がレッド、前後ウイングがブラックというカラーリングを使用していた。近年のフェラーリF1のカラーリングは当時のマシンを彷彿させるとあって、かなり好評だった。

 それ以前にはホワイトの配色が多かったが、2018年以降はホワイトの主張が控えめになっていた。

 チームのソーシャルメディアへの投稿を見る限り、SF-24のリヤウイング内側はブラックもしくはカーボン地のようだ。マシン全体が”カーボン地むき出し”ということはないようだが、もしかすると2023年に比べてブラックの主張は控えめとなるかもしれない。

ホイールがレッドに染まる。もしそうなら“どんな”レッド?

 

 明らかにSF-24の基調色はレッドだが、そのレッドがいつも同じ色だった訳ではない。ロッソコルサとして知られる伝統的な色合いは深みと彩度のあるリッチなモノだが、これまでは掲出されるスポンサーに合わせてオレンジがかった色調になったり、明るいレッドになったりした。2020年にはチームのF1参戦1000戦目を記念してワインレッドが用いられたこともあった。

 しかしフェラーリは、長年愛されてきたロッソコルサに大きく手を加えることはないだろう。2月初めにチームは、「みんなレッドが好きだと良いな……」というキャプションと共にホイールの写真を公開。そこにはレッドにイエローのストライプが入れられたホイールカバーが写っており、レーシングスーツと同様の色調だった。

イエローの主張が強くなる?

 

 ブラックの存在感が薄れる可能性がある一方、面積を増やすと見られるのはホワイトとイエローだ。新しいレーシングスーツの配色が示す通り、この2色がアクセントとしてSF-24を彩るものとみられる。

 ホワイトの主張が強くなれば、2000年代初頭に圧倒的な強さを誇ったミハエル・シューマッハー時代に似たカラーリングになるはずが、motorsport.com調べではイエローはホイールカバーのストライプ以外にもマシンで大きな存在感を示すと見られている。チームの投稿では、SF-24ではマシンに掲出されるカーナンバーもイエローで縁取られることが告知された。

 前述の通り、フェラーリにとってイエローはコーポレートカラー。このイエロー1色のフェラーリがF1を走ったこともある。ベルギー人ドライバーであるオリビエ・ジェンデビアンは、1961年のベルギーGPなどで、自身の母国であるベルギーのナショナルカラーに塗られたフェラーリをドライブしている。ただ、SF-24でそこまでイエローの主張が激しくなるということはないだろう。

 ただそれ以降もフェラーリは様々な形でイエローをアクセントカラーに使用してきた。1960年代後半には、312 F1-68のフロントからリヤにかけてイエローのストライプが2本入れられた。1980年代から1990年代にかけては、2台のマシンを区別するためにフロントウイングとリヤウイングにふたつの四角いパッチがあしらわれ、チームウェアにもイエローが採用された。オイルメーカー”Agip”のイエローがアクセントになることもあった。

 またここ2年、チームのホームレースであるイタリアGPでは特別カラーリングとしてイエロー多めのモノが採用された。2023年にはフェラーリのル・マン24時間レース総合優勝を記念して、ル・マンハイパーカー(LMH)499Pをオマージュしてノーズコーンとエンジンカバーにイエローのストライプが入れられた。

 はたしてフェラーリSF-24がどのようなカラーリングになるのか、答え合わせは2月13日(火)の日本時間20時ちょうどから始まる新車発表会を待とう。

 

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