パーツの寿命か性能追求の弊害か……レッドブル・ホンダの“パタパタ”はためくDRSには何が起こっているのか?

レッドブル・ホンダはF1カタールGPに先立ちライバルのメルセデスのリヤウイングに疑いの目を向けているが、一方でそのライバルから批判を受ける可能性のある問題を抱えている。

パーツの寿命か性能追求の弊害か……レッドブル・ホンダの“パタパタ”はためくDRSには何が起こっているのか?

 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、前戦ブラジルGPでライバルのメルセデスが使用したリヤウイングの合法性を疑っているが、レッドブルのリヤウイングにもそのライバルから批判されかねない問題がある。

 第20戦カタールGPのフリー走行2回目では、マックス・フェルスタッペンのマシンに搭載されたDRSが作動時にフラップがパタパタと高速ではためいていたことがコース上で確認され、メカニックがDRSアクチュエーターやそのメカニズムをガレージ内で修理する様子が映し出された。チームメイトのセルジオ・ペレスにもこの症状が現れ、2台は修理のために貴重な時間をガレージ内で費やすこととなった。

 レッドブルのリヤウイングに問題が発生したのは今シーズン初めてのことではない。ここ数レースでもリヤウイングの複数箇所に亀裂が発生し、何度も修復作業をする羽目になっていた。

 考えられる故障原因として、パーツの寿命が限界に近づいているという点が挙げられる。今年は23戦にカレンダーが拡大した上に予算制限が設けられているため、チームの予算も切り詰めることが要求される。一方チームがDRSの効果を高めるべく、ホモロゲーションの範囲内でウイングのセットアップを限界まで突き詰めた結果とも考えられる。

 DRS(技術規則ではリヤウイングアジャスターと表記)は、2021年シーズンで開発が凍結されているパーツのひとつ。ダウンフォースレベルの違いを考慮し、2種類のバージョンのみがホモロゲーションで許可されている。

Red Bull Racing RB16B DRS comparison

Red Bull Racing RB16B DRS comparison

Photo by: Giorgio Piola

 2021年シーズンにDRSを再設計するためには、チームにそれぞれ与えられていたふたつのマシン開発トークンのうちひとつを使用する必要がある。だがレッドブルは、再設計に2トークンを要するギヤボックス・ケーシングに投じていたことがすでに分かっている。

 チームは既存のDRSパーツを使用しながらパフォーマンスを追求する必要があり、今回の故障が残るレースでも発生する可能性はある。

 メルセデスは前戦サンパウロGPで、DRS開口部(フラップとメインプレーン間のギャップ)が技術規則に違反しているとして、ルイス・ハミルトンが予選失格となった。代表を務めるトト・ウルフは、ライバルのレッドブルのリヤウイングを引き合いに出し、アメリカGPとメキシコGP、ブラジルGPのパルクフェルメ下でリヤウイングの修復を繰り返し行なっていたレッドブルを非難していた。

 FIAレースディレクターのマイケル・マシは、この件に関してレッドブルを贔屓して優遇措置を取っているのではないかという意見を否定した。

「我々の観点から言えば、すべての要求を平等に扱っている上、一貫性を持ってすべての要求を見ている」とマシは言う。

「つまりレースを重ねる中で、チームでシステム的な問題があると判断した場合は、チームにその部分を恒久的に修復してもらうのだ」

「そこには様々な要素が絡んでくるものだ。だから私は矛盾しているとは思えない」

 
 
 
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