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F1モナコGPで最も強いのはどのチーム? スペインGPセクター3タイムから見えてくる“ヒント”

2年ぶりに開催される伝統のF1モナコGP。ここで速さを発揮するチームはどこなのか? そのヒントは、先日開催されたスペインGPの”セクター3”にあるのかもしれない。

Lewis Hamilton, Mercedes AMG F1 W10, leads Valtteri Bottas, Mercedes AMG W10, Max Verstappen, Red Bull Racing RB15, and Sebastian Vettel, Ferrari SF90

Lewis Hamilton, Mercedes AMG F1 W10, leads Valtteri Bottas, Mercedes AMG W10, Max Verstappen, Red Bull Racing RB15, and Sebastian Vettel, Ferrari SF90

Joe Portlock / Motorsport Images

 世界三大レースのひとつに数えられるF1モナコGP。2020年大会は新型コロナの影響で中止となったものの、今年は2年ぶりに開催される。

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 モンテカルロ市街地コースは数ある公道コースの中でも特にタイトでツイスティであり、最大限のダウンフォースと、ハンドリングに優れたシャシー、高いトラクションとブレーキ性能が求められる。

 他のサーキットでは空力効率を重視した結果ダウンフォースのレベルを下げることがあるが、モナコではそんなことはあり得ず、各チームとも最大限のダウンフォースを手にできるパッケージを投入してくる。そしてパワーも重要ではない。

 こういった要因により、モナコは他のレースとは勢力図が違うことも多々あり、予想するのが難しいレースのひとつであるとも言える。しかし、このイベントを占う上でのヒントとなるものがある。それが、カタルニア・サーキットでのセクター3のパフォーマンスだ。

 例年、モナコGPはスペインGPのすぐ後に開催されることが多いが、スペインGPの舞台であるカタルニア・サーキットのセクター3は低速のカーブやタイトなシケインが大半を占める区間であり、モナコと同じような性質を持っている。つまり、ここで速さを発揮できるマシンは、モナコでも速い可能性が高いのだ。

 カタルニアのセクター3のパフォーマンスとモナコGPの結果には必ずしも相関関係があるという訳ではないが、直近2年間(2018年、2019年)のデータを見てみると、2018年はカタルニアのセクター3で最速だった当時レッドブルのダニエル・リカルド(現マクラーレン)がモナコでポールトゥウィンを達成しており、2019年もカタルニアのセクター3で速かったメルセデスのふたりがモナコでフロントロウを独占している。

 では、先日行なわれた2021年のF1スペインGPではどうだったのだろうか? 以下が各チームの予選におけるセクター3の最速タイムだ。

1. レッドブル 26秒295
2. メルセデス 26秒400
3. フェラーリ 26秒580
4. アルピーヌ 26秒632
5. マクラーレン 26秒782
6. アルファタウリ 26秒827
7. アストンマーチン 26秒923
8. ウイリアムズ 27秒131
9. アルファロメオ 27秒164
10. ハース 27秒311

 このデータを見ると、ここ2戦で優勝を逃しているレッドブルの見通しは明るいと言えるだろう。レッドブルは“メルセデス時代”に突入した2014年以降もここモナコで速さを見せており、2018年にはリカルドが勝利を記録している他、2016年にはリカルドが、2019年にはマックス・フェルスタッペンが優勝まであと少しという活躍を見せた(いずれも優勝はメルセデスのルイス・ハミルトン)。

 今年からレッドブルに加入したセルジオ・ペレスは、モナコでレッドブルRB16Bがどんなパフォーマンスを見せるかを楽しみにしているようだ。

「特にこういうマシンでモナコに臨むことはかなり楽しみだね」とペレスは言う。

「僕たちは勝つ可能性があると思っている」

 メルセデスもまた、レッドブルは特にダウンフォースの面で優れているため、モナコでは彼らが有利だと考えている。メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは次のように語った。

「理論上は、我々よりもレッドブルの方が有利だと言えるだろう」

「(スペインGPで)我々は最大レベルのダウンフォースをつけたウイングで走ったし、彼らもそういうウイングを金曜日に使っているのを確認したが、彼らの場合レースでは使ってこなかった。つまりもっとダウンフォースのついたマシンでレースを戦えるんだ。そう考えると理論上は、彼らが有利だね」

 “メルセデスvsレッドブル”というトップ2の戦い以外にも興味深いところはある。上記のデータを見ると、現在F1における“第3のチーム”となっているマクラーレンは、フェラーリやアルピーヌと比べて低速コーナーでのパフォーマンスに欠けているようだ。

 フェラーリのカルロス・サインツJr.は、スペインのセクター3での速さは間違いなくチームにとって励みになったと語った。

「確かに最終セクターで良いダウンフォースが得られているということは、フィーリングの良さにも繋がるし、前向きな気持ちでモナコに臨むことができる」

「ただそれと同時に、モナコではマシンのセットアップや予選に向けたタイヤの準備など、独特な作業がたくさんある。モナコ仕様のマシンは他とは異なるので状況が少し変わる可能性もある」

 またマクラーレン側も全体像が読めない部分があると認め、セットアップの仕方次第では勢力図が変わる可能性があると考えている。ランド・ノリスは次のように語った。

「スペインのセクター3とモナコとの大きな違いは、全く異なるセットアップで走るということだ」

「(スペインでは)高速コーナーのあるセクター1とセクター2を重視する。モナコではその逆で、どこも低速域なんだ。そしてモナコはバンプも多いので、マシン全体をソフトな状態に仕上げて走らせる」

「マシンの特性は大きく変わると思う。だからこのマシンにとっては未知の領域なんだ」

 ただし、マシンの性能だけでレースが決まらないのもまた事実。難攻不落と言われるモナコでドライバーがミスを犯さないこと、予選でトラフィックに引っかからないこと、そしてセーフティカーのタイミングなど諸々の不運に巻き込まれないことが、マシン性能同様に優勝争いの鍵になってくるだろう。

 ショブリンはこう語っていた。

「例え最高のマシン、素晴らしいパッケージで臨んだとしても、勝つのは非常に難しいレースだ」

 

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