トップに立ったマクラーレンF1、ポジション維持には“毒入りビスケット”拒否が鍵? ステラ代表の注目信条
26年ぶりのF1コンストラクターズタイトルを獲得したマクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、来シーズン以降もトップの座を確実に維持することを決意した。
Zak Brown, CEO, McLaren Racing,rea Stella, Team Principal, McLaren F1 Team, the McLaren team celebrate after securing the Constructors Championship title
写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images
2024年のF1コンストラクターズタイトルを獲得したマクラーレン。チーム代表のアンドレア・ステラは、26年ぶりに立ったトップの座を確実に維持していく決意を示した。
ステラは2015年にフェルナンド・アロンソの後を追ってフェラーリからマクラーレンへ移籍。マクラーレンはホンダと組むも苦しんでおり、エリック・ブーリエが代表を務めていた内部には混乱を抱え、さらにチームの財政的な危機も経験してきた。
ザク・ブラウンCEOがアブダビGPの2日目に、2020年シーズン終盤はチーム破産の可能性まで数ヵ月というところだったと認めており、どれほどの窮地に立たされていたかが分かる。
しかし今、マクラーレンは全く異なる景色を見ている。アブダビGPで26年ぶりとなるコンストラクターズタイトルを獲得し、名実ともにトップチームへの返り咲いたのだ。
2023年にアンドレアス・ザイドルからチーム代表の地位を引き継ぎ、ここまで立て直しに挑んできたステラは、仕事を振り返ると、次のように語った。
「私がマクラーレンに加入してから今までに、我々はチャンピオンシップの優勝を祝うところまで、ひとつの”サイクル”を経験してきた」
ステラ代表はそう語る。
Zak Brown, CEO, McLaren Racing,rea Stella, Team Principal, McLaren F1 Team, the McLaren team celebrate after securing the Constructors Championship title
Photo by: Glenn Dunbar / Motorsport Images
「私はよくチームに対して、2015年に加入したときの最初のオーストラリア戦のことを話すんだ。Q1の我々のラップと、ポールポジションタイムが5秒差だったということをね」
「我々は信念と素晴らしい立ち直る力のおかげで、ここまでくることができた。ザクやポール・ウォルシュ(マクラーレン・グループのエグゼクティブ・チェアマン)、全ての関係者に感謝したい。少しずつ進めてきた変化を彼らが信じてくれた。そして、その変化によってマクラーレンは堅実なポジションにつけることができた」
「経営の観点からしても、堅実なポジションを築き上げれば、より信頼されるようになる。必要な投資を行ない始めれば、トップで競い合うことができるようになる」
「こうした変化の最後の部分は、人材の進化によって成し遂げられたものだ。外から理解できるかどうかは分からないが、1000人というチームメンバーに急速な変化が実際に起きていた」
「1000人(のメンバー)がとても高い水準で動かなければ、こうした信頼性やオペレーションは達成できるものではない」
「マクラーレンはそうした経験を積んできた。これが終わりではなく、将来に向けたスタート地点となることを願っている」
ステラ代表は、コンストラクターズ王者まで上り詰めたマクラーレンが、今後もこのポジションを維持しなければならないと決意をあらわにした。そして、ステラ代表の重要な信条のひとつに『毒入りビスケットを食べるな』というものがある。
ステラ代表の『毒入りビスケットを食べるな』という考えは、様々な解釈ができるものだが、結局のところ、マクラーレンが正しい決断を下さなくてはならないということを意味している。
ステラ代表はトップチームとなった今、ライバルから自陣営を弱体化をさせようと“毒入りビスケット”が投げ込まれることを認識しており、それによって悪影響を受けないようにしたいのだと語った。
信条について尋ねられたステラ代表は、こう答えた。
「”毒入りビスケット”がどうマクラーレンの外に漏れたのか? ジャーナリストが賢すぎるのか、それとも私が世間知らずすぎるのか、そのどちらかだろう」
「毒入りビスケットを拒絶するというのは、我々が作り上げた文化が機能しているだけではなく、実際に存在するということを確認し検証することでもあるんだ」
「我々の中に毒入りビスケットが落とされることは常にあるだろうし、分裂やチーム内の結束を壊すことを狙って毒入りビスケットが落とされることもあるだろう」
「だが我々は毒入りビスケットを拾うつもりはないと毎日話している」
「我々は何かを成し遂げたんだ、完璧なんだとか、世界王者となった今リラックスできるといった風に考えるのはとても傲慢だしナイーブなことだ」
「新しいことは何も無い。最善の哲学というのは、負けたときのようにスタートすることだ。それが、我々がやっている来シーズンに向けた準備なんだ」
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