ランド・ノリス、悲願のチャンピオン獲得へ必要なこと……”勝ってシーズンをスタート”するのが大事?「賢いドライバーじゃなきゃいけない」
マクラーレンのランド・ノリスは、2025年シーズンはレッドブルのマックス・フェルスタッペンとの激しい戦いになると予想しているようだ。
Lando Norris, McLaren MCL38, Max Verstappen, Red Bull Racing RB20
写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images
F1ドライバーや各チームの代表は、この時期には多くを語らないのが通常のことだ。しかし今シーズンは、ルイス・ハミルトン(当時メルセデス)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が激しいタイトル争いを演じた2021年以上に激戦になることが予想されている。そういう意味では、この段階でタイトル争いの有力候補とされるドライバーたちが語ることの裏に何が隠されているのか、そこに注目することには大きな価値がある。
今季タイトル有力候補のひとりとされているのが、マクラーレンのランド・ノリスである。マクラーレンは昨年、26年ぶりにコンストラクターズタイトルを獲得。今年はダブルタイトルを狙う、実に重要なシーズンとなる。レギュレーションが大変更される2026年のことを考えれば尚更だ。
今季はF1が75周年を迎えるため、全チームが合同でシーズン体制発表会を行なう。2月18日の現地時間夕刻、ロンドンで開催される『F175』である。しかしマクラーレンは、ニューマシンMCL39を全チームに先立ってシェイクダウン。そこにも、ある意味自信が感じられると申し上げていいだろう。
そんな中でもノリスは、アンドレア・ステラ代表とチームメイトのオスカー・ピアストリが、コンストラクターズタイトル獲得やドライバーズタイトル争いに加わることといった明らかな個人目標について話し合っている中、異なることに取り組んでいる。ノリスは、今年最大のライバルとなるであろうフェルスタッペンを倒す方法を明確に考えているのだ。
フェルスタッペンは昨シーズン中盤以降こそ苦戦したものの、前半戦では圧倒的な強さを誇った。苦しんだ中盤戦以降でも、時折強さを見せ、勝利を手にするレースもあった。そんなフェルスタッペンに勝つためには、自身の勢いを自分自身に活かさねばならないと、ノリスは考えている。
「僕は肘を張り、彼にポジションを譲るつもりはないことを示す必要があるんだ」
そうノリスは語った。
ただ、物事はそう簡単ではない。今季は、あるチーム対あるチームの争いといったような、一騎打ちにはならない可能性が高い。複数チーム入り乱れての、タイトル争いとなりそうな情勢だ。そんな中では、激しい争いを避けた方が、大きなメリットを享受できる可能性がある。クラッシュなどしてしまえば、何も得るものがないまま終わってしまう可能性もあるのだ。
ノリスはこのことについてもしっかり理解しているようだ。
「僕は賢いドライバーでなければいけない」
そうノリスは語り、さらに次のように続けた。
「マックスと戦うためには、賢いドライバーでなければいけないんだ」
「同時に、僕はただレースに出場し、彼に何かを証明する必要もないんだ。不必要なリスクを負う必要はなく、挑戦して何かを失う必要もない」
「僕は自分自身に集中し続けている。マックスに勝つために、何か特別なことをする必要はないと思うんだ。もちろん、彼は速く、攻撃的で、史上最高のドライバーのひとりだ」
「簡単なことは、レースに出場して彼よりも速く、そして彼の前にいればいいということだ」
Pole man Lando Norris, McLaren MCL38, arrives in Parc Ferme
Photo by: Glenn Dunbar / Motorsport Images
昨シーズン後半、ノリスは逆転でチャンピオンを獲得できる可能性もあった。しかし前半の貯金がモノを言い、フェルスタッペンが圧倒的優位な立場にいた。バトルの末共倒れとなれば、フェルスタッペンが受ける恩恵の方が大きかったのだ。
しかし2025年は、全員ゼロポイントからのスタート。その状況をノリスはどう見ているのだろうか?
「彼のドライビングの仕方、彼が取るリスク、そして彼のアグレッシブさを考えると、僕が負っていた遅れを取り戻すのはほとんど不可能だった」
2024年について、ノリスはそう語った。
「つまり僕らが両方リタイアすれば、僕よりも彼の方が有利になる状況だったんだ」
その状況を打破するためには、マクラーレンは2025年シーズンを勝ってスタートさせなければいけないというプレッシャーがかかる。
「一番大事なのは、良いスタートを切ることだ。それが、ドライバー全員のメンタルを変えてくれる」
そうノリスは説明する。
「マックスが50ポイント遅れているのと、50ポイント先行しているのとでは、メンタルは違ってくるだろう」
「それが一番大きな違いだ。あとは今やっていることを続けることだ」
「でもマックスと初めてバトルをした時、僕はまだ自分がいるべきレベルには達していなかった。それは分かっているし、明らかなことだった。そして、そのことは受け入れている。時々、混乱してトップに立つことができないと、いつも厳しいんだ」
「人生にはそういうこともある。学んで、同じ過ちを繰り返さなければ良い。そういうものだ。とにかく、もっと良い仕事をしていかなければいけない」
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