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マクラーレンの逆襲はこれから? 最大の武器”秀逸なタイヤマネジメント”を失い苦戦中もステラ代表「正しい方向に進化している」

F1バルセロナ-カタルニアGPでは、マクラーレンの昨年までの強みであった優れたタイヤマネジメントが、もはや今年は通用しないことが証明されてしまった。しかし真価はこれから……になりそうだ。

Oscar Piastri, McLaren, Lando Norris, McLaren

 マクラーレンは、2024年と2025年にチャンピオンを獲得する原動力となったタイヤマネジメント能力を取り戻すべく、取り組みをスタートさせている。

 2024年、2025年とF1コンストラクターズ選手権を連覇したマクラーレン。しかし今シーズンはここまで、同じような強さを発揮できずにいる。圧倒的な強さを見せるメルセデス、そして復調を遂げたルイス・ハミルトンが引っ張るフェラーリの後塵を拝しており、開幕7戦を終えた段階で未勝利。ランキングでも3番手に位置している。

 マクラーレンが過去2年のような強さを発揮できていないのは、その強みを十分に発揮できていないからだ。

 マクラーレンのチーム代表であるアンドレア・ステラは昨年、自身が在籍していた期間にチームが培ったノウハウと手法は、全く異なるレギュレーション下でも強みとして活かされると確信していると、motorsport.comのインタビューに語ったことがある。

「レギュレーションとは関係なく、共通する点がいくつかある」

 ステラ代表はそう語った。

「空力効率、タイヤとの相互作用、効率的な冷却といった、我々が追求してきた技術的な基礎だ。これは普遍的なものだ、そしてその方法論、あるいは知識を生み出すための方法論の一部は、応用することができる」

 昨年まで、マクラーレンのタイヤの温度管理能力は、圧倒的な強さを発揮する上で特に大きな強みであった。ライバルからは、リヤタイヤの温度管理に、水冷技術を使っているのではないかと非難されたほどだ。実際にFIAによる検証が行なわれ、この疑惑は否定された。

 しかし今季からテクニカルレギュレーションが大きく変わったF1では、マクラーレンが持っていたはずのタイヤマネジメントという強みは、もはや失われてしまったように見える。気温と路面温度が上がり、大きなダウンフォースも必要なバルセロナ-カタルニアGPでは、それがより顕著に見て取れた。

 それまでのマクラーレンは、メルセデスには差をつけられていたとはいえ、フェラーリと2番手のポジションを争っていた。しかしバルセロナ-カタルニアGPでは、アップデートを投入したフェラーリが躍進を遂げ、ハミルトンがアグレッシブな3ストップ作戦を成功させてメルセデスを粉砕。マクラーレンはランド・ノリスが3位を手にしたものの、これはメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリがリタイアした恩恵を受けたもので、本来ならば表彰台は遠かったはず。ノリスのチームメイトであるオスカー・ピアストリは大いに苦戦し、上位からは大きく遅れた5位に終わった。

 このレース後にステラ代表は、フェラーリがダウンフォースを向上させ、より優れたマシンを作り上げたと評価した一方で、マクラーレンとしてはタイヤマネジメントの強みを引き継げていないとも認めた。

「我々は長年にわたって、特に暑くなったレースにおいて、タイヤの状態を適切に保ち、グリップが急速に低下しないように十分な温度を維持することに投資してきた」

 そうステラ代表は語った。

「新しいマシンになり、タイヤも新しくなったことで、技術的な観点からいくつかの条件が変わったことは否めない。だからこれは、まだ進行中の取り組みである」

「改善の余地があることは認識している。現状ではタイヤの状態と劣化に関して、2025年のような競争力はない。これは開発における明確な目標だ。この点からすると、特に有利な点は見当たらない」

 ステラ代表によれば、2026年のレギュレーション変更はまさに地殻変動とも言えるほどの変化であり、各チームは極めて複雑な新型パワーユニットや補助システムを搭載する必要があったという。そしてマクラーレンとしては、細部にまでこだわるまえに、あらゆる可能性を網羅する「リセット」を行なう必要があったようだ。

 そしてその開発における軌道修正が、まだに今本格的に始動したようだ。

「今季は全く新しいクルマを設計することになったため、ある意味リセットすることを余儀なくされた。それによって、いくつかの新たな要素が生じたのだ」

 ステラ代表はそう説明した。

「新しいプロジェクトを始めるにあたって、これらの要求全てを一度満たす必要があった。そして今、最も可能性を秘めた分野から、開発の微調整を始めている」

「今はタイヤにとって正しいと思われる方向に、徐々に進化しているところだ」

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