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今季のアップデートは大変だ! F1チームが直面する、開発スピード以外のハードルとは

2026年シーズンのF1は、レギュレーション変更によりこれまで以上にアップデートを投入するタイミングが重要になった。

Freight sits outside of the Ferrari garage in the pit lane

Freight sits outside of the Ferrari garage in the pit lane

写真:: Mark Sutton / Motorsport Images

Autosport

Content from Autosport

 2026年に大きくレギュレーションが変更されたF1。パワーユニットをめぐる激しい非難や、どのメーカーがルールの文言にどのような抜け穴を見つけたのかをめぐる論争が繰り広げられている。

 しかし、最終戦アブダビGPのグリッドに並ぶクルマが、開幕戦オーストラリアGPとかなり異なるモノになるだろうという点については、すべてのチームが同意している。

 不確実なのは、アップデートのペースだ。というのも、新しいコンポーネントの開発費用に加えて、配送コストも予算制限の金額に加算されるようになったためだ。そのため、チームはアップデートを慎重に計画し、物流上最も効率的なタイミングで新しいコンポーネントが到着するようにする必要がある。

 生産を外注するチームにとって、抑えなければならない経費は配送費だけではない。

 アルピーヌのマネージングディレクター、スティーブ・ニールセンはバーレーンテスト中に「ああ、正直に言って、全てが関係している」と語った。

「部品の輸送費に至るまで、全てが予算制限にカウントされているのだから」

「5年前はそんなこと気にも留めなかっただろう。でも、朝パドックに着いた時にみんながつまずくような段ボール箱をここに運ぶのには、かなりのお金がかかる。それも予算の一部だ。飛行機で運ばないといけないなら、レースに持っていくなんて無理だ」

「それには数万ドルかかり、それを無視するとすぐにお金が消えてしまう」

Team freight

Team freight

Photo by: Lionel Ng / Motorsport Images

 もちろん、小型部品を輸送する方法は空輸以外にもある。例えば、2013年の中国GPで、筆者はたまたまあるチームのメンバーと同じホテルに宿泊していたため、空港から同じミニバスに乗った。彼らは、2週間の遠征に必要な量をはるかに超える荷物を運んでいた。

「新しいエアロパーツだよ」と、彼らのうちの一人がやや慎重に説明してくれた。

 当然ながら、この戦略には限界がある。靴下や下着をどれだけしっかり詰め込んでも、新しいフロアをスーツケースに収めることはできない。大型の荷物の場合は、船便や陸送という選択肢もあるが、どちらも時間がかかり、後者の場合はヨーロッパラウンドに限られる。

 競争が激しくなれば、必然的に事態は複雑化する。チームのパフォーマンスが低迷している場合、早期のアップデートによるパフォーマンス改善がコストを正当化すると判断するかもしれない。しかし、それでも予期せぬ出費につながる可能性がある。

「バランスの問題だ」とニールセンは付け加えた。

「ダウンフォースが20ポイントも上がるなら、もちろん飛行機で輸送するだろう。それ以下なら、そうはならない」

「他のチームもそうしているかは分からないが。我々は最近、支出のすべて、つまりどのように支出しているか、自社で製造しているか、それとも他社で製造しているかを分析し始めた」

「外部サプライヤーを利用する場合……我々も時折利用するが、彼らが繁忙期を迎えると価格は高騰し、閑散期には価格が低下する。こうした変動さえも、限られた支出を最大化するために活用されるのだ」

 予算制限は2000年代後半、当時のFIA会長マックス・モズレーによって最初に提案されたが、当初はこの構想は実現しなかった。世界的な金融危機に直面していたにもかかわらず、各チームはこの概念に強く抵抗した。

 COVID-19パンデミックがF1自体とチームにもたらした存続の危機と、より現実的な判断が相まって、予算制限がようやく実現した。2021年は年間1億4500万ドル(当時の約155億円)だったが、そこから徐々に引き下げていく予定だったが、現在の予算制限額は2億1500万ドル(約328億円)に変更されている。

 これは単純に予算が増加したというわけではない。インフレと為替変動を踏まえた上、スプリントレースやテストの追加、輸送費など従来は制限対象外だった分野も適用範囲に含まれるようになったことも考慮されている。

 フェラーリのフレデリック・バスール代表は「開発予算を賢く活用し、アップデートを投入する際の予算上限を管理する必要があることを意味する」と述べた。

「もちろん、(アップデートは)早ければ早いほど良いし、規模が大きければ大きいほど良い。しかし開幕数戦で4、5回のアップデートを導入できるとは限らない」

「フロアを日本や中国に送らねばならない場合、開発予算の半分を消費することになるんだ……」

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