F1 スペインGP

レッドブルF1、今季RB20の弱点克服のため異例のプライベートテスト実施。2022年型マシンをフェルスタッペンがドライブ

レッドブルは今季マシンRB20の弱点を克服しようと、スペインGPに先立ちマックス・フェルスタッペンとプライベートテストを実施した。

Max Verstappen, Red Bull Racing RB18

Max Verstappen, Red Bull Racing RB18

写真:: Erik Junius

 今季マシンRB20が抱える弱点を克服しようとしているレッドブルは、スペインGPから始まるヨーロッパ3連戦を前に、イモラ・サーキットで異例のプライベートテストを実施した。

 テストを担当したのはマックス・フェルスタッペン。6月18日(火)にフランスでプロモーション活動を終えると、その日の夕方にイタリア・イモラへ移動。翌日にテストで現行レギュレーション初年度となる2022年のマシンRB18をドライブした。

 そして6月20日(木)のスペインGPのメディアデーに合わせて、フェルスタッペンはスペイン・バルセロナへ向かった。

 F1チームは定期的に2022年マシンでのプライベートテストを実施しているが、それはメルセデスがアンドレア・キミ・アントネッリのために行なっているような、若手ドライバーの育成プログラムとして執り行われるモノ、もしくはフィルミングデーのために使用されることが多い。

 ただレッドブルがイモラで行なったテストはそれと異なり、ここ最近のレースで足かせとなっている縁石や路面のバンプへの対応といった問題を解決するためのモノであることが明らかとなった。

 2024年のRB20は、空力プラットフォームが乱れることから柔らかい足回りのセットアップを嫌い、エミリア・ロマーニャGPやモナコGP、さらにカナダGPのような縁石を乗り越える必要があるサーキットが舞台のレースではそれが弱点として露呈した。

 このレッドブルの弱点はRB20に始まったことではなく、以前のマシンから抱えていた問題ではあるが、0.1〜0.2秒を失ってもトップを堅持できた過去と比べ、ライバルチームが接近してきた今年は、この問題がより大きな代償を伴うこととなった。

 レッドブルはチームとフェルスタッペンの両者が、縁石の使い方で現在直面している問題の深刻さを把握する上での参考にするため、RB18でのプライベートテストを実施した。

 先月イモラで行なわれたエミリア・ロマーニャGPで現行RB20を走らせた後、縁石の問題がそれほど深刻ではなかったRB18で同じサーキットに戻ることで、チームがどれほどドツボにハマっているのか、そしてどこで上手くいっていないのか、答えを見つけようとした。

Verstappen won the 2022 Emilia Romagna GP in his Red Bull RB18

Verstappen won the 2022 Emilia Romagna GP in his Red Bull RB18

Photo by: Andy Hone / Motorsport Images

 このテストについて、レッドブルでチーフエンジニアを務めるポール・モナハンは次のように説明した。

「我々はマックスに以前のマシンを参考にしてもらおうとした」

「現在のマシンの長所と短所を評価しようとする時、彼の参考になるのは現在のマシンだ。『例年はこうだった、ああだった』と言うかもしれないが、本当にそうなのだろうか? 同時に走らせたことはないんだからね」

「だから、マシンを走らせることで、マックスに判断材料を与えようとした。彼はそこから我々にフィードバックを与えてくれているし、今は我々がそれをどうするのかという状況だ」

 モナハンは、このテストがどこから苦情が上がっているのかを理解することよりも、フェルスタッペンに現在の状況を正確に把握するためのより良い基準点を与えることのほうがはるかに重要だと説明した。

「彼のフィードバックが変わることはない。我々はただ、異なる参考材料を与えることはできる」とモナハンは続けた。

「マシンの長所と短所は、我々がどう受け止めるかだ」

「我々の対戦相手との相対的な判断は当然できる。しかしそれを彼のコメント、チェコ(セルジオ・ペレス/レッドブル)のコメントを織り交ぜ『さて、我々は良いのか?』『我々は悪いのか?』と言うことになる」

「データを見て、我々が他の人たちよりも優れている、あるいは劣っているということが妥当かどうかを確認する。『彼の認識は?』『なぜそう言っているのか?』『そして、いったいどうすればいいのか?』とね」

 レッドブルでモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、チームがエミリア・ロマーニャGPで勝利を飾ったとはいえ、それはRB20の強さよりもフェルスタッペン個人の強みによるところが大きかったと振り返った。

Marko believes Verstappen's victory in the 2024 event was more down to driver than car

Marko believes Verstappen's victory in the 2024 event was more down to driver than car

Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images

「イモラでは勝ったが、あれはマックスと彼の才能のおかげだ」とマルコは語った。

「あそこではハンドリングに深刻な問題があった」

「たとえ古いマシンを使っていたとしても、シミュレーションは役に立つし、縁石やハンドリングの何が問題だったのかを見つけることができる」

 イモラでのテストは、レッドブルの縁石問題を解明するような“奇跡の瞬間”をもたらすことはなかったものの、少なくともチームが一筋縄ではないかない問題の解決に真剣に取り組んでいるということが分かる。

「簡単なことなら、既に解決しているかもしれない」とモナハンは付け加えた。

「簡単にはいかないよ」

「でも他のマシンを見ていると、縁石に乗り上げているようには見えない。彼らはヒットして、そのまま宙に跳ね上がっている。我々も同じことをしている」

「問題は、ライバルより速く走れるほど大きく改善できるかどうかだ。それが課題であり、どうすればいいのか分からないという答えでもある」

「レース毎に少しずつ、ベストを尽くしていくしかない」

 

前の記事 フェラーリ、高速コーナーのバウンドに苦戦。サインツJr.「それが原因でタイヤが死んでしまう」
次の記事 角田裕毅、僚友リカルドは”感情コントロール”の良いお手本に。今季の安定性にも影響

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

Motorsport prime

Discover premium content
登録

エディション

日本 日本