なぜレッドブルのトラックリミット違反に対する不満は受け入れられない?……FIAが反論

レッドブルはF1ポルトガルGPにてマックス・フェルスタッペンがトラックリミットを逸脱したとしてファステストラップの追加ポイントを失ったことに苛立ちを隠せていない。

なぜレッドブルのトラックリミット違反に対する不満は受け入れられない?……FIAが反論

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、2021シーズンの開幕戦バーレーンGPではトップを走るメルセデスのルイス・ハミルトンをコース外から抜いたとしてポジションを戻さざるを得ず、優勝を逃した。そして、F1ポルトガルGP予選ではトラックリミットを違反したとしてベストラップのタイムが削除され、決勝レースではファステストラップを狙った最終ラップのターン14でコースを外れ、またしてもタイム抹消。ボーナスポイントを獲得できなかった。

 フェルスタッペン自身は、コース外走行を指摘されたことを「奇妙だ」と語り、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは「ルールの適用に一貫性が欠けている」という意見を述べた。

「我々は勝利とファステストラップ、そしてポールポジションも失った」とマルコはSky Sports Germanyに語った。

「4度目はないはずだ。これで不幸が終わることを願っている」

「縁石で境界線を作るか、砂利を敷くか、何か行動に移さなければならない。コース外に出れば、自動的に痛い目を見る様にね」

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 今シーズンはトラックリミットに関する話題が絶えず、その渦中にいるレッドブルの指摘に対しFIAは反論をしている。

 実際F1レースディレクターのマイケル・マシが指摘する様に、ポルトガルGPの後レース中のラップタイムを削除されたのはフェルスタッペンだけではない。

「レース中に削除されたラップタイムがいくつもあったと思う」とマシは述べた。

「予選中に削除されたものもいくつかあるし、影響は少ないがフリー走行ではもっと多くのラップタイムが削除されている。だから誰にも平等にトラックリミット違反を監視していると言える」

 決勝レース中にターン14でのコース外走行によりタイム抹消を受けたのはフェルスタッペンのみだが、ターン1でのコース外走行により13人のドライバーがタイムを削除され、さらにターン4でのコース外走行により4人(フェルスタッペンを含む)がラップタイムを抹消されている。

「裁定はイベントノートに書かれている内容と一致している。また、ドライバーズミーティングで『何が許され、何が許されないのか』という議論を経ている」

 フェルスタッペンはレース後、ターン14ではトラックリミットの違反が監視されていないと思っていたようなコメントをしていたが、土曜日朝に発行されたイベントノートには「ターン14出口でのトラックリミット違反は、マシンのどのパーツも赤白の縁石に接触していない状態」だと記載されており、フェルスタッペンの最終ラップは明らかなコース外走行であった。

「特に金曜日に起こったことを振り返ってみると、昨年のポルトガルGPよりもターン14(のランオフエリア)が多く使われていた」とマシは説明する。

「昨年は問題にならなかったが、今年は異なる。そこですべてのドライバーにターン14の縁石について、ターン5と同じような使い方をするようにと指示した」

「コース外でのオーバーテイクやミニセクターでスピードを上げるなど様々な例があるが、コース外走行で絶対的なアドバンテージを得たのなら、それが何であっても審議されるだろうとドライバーたちには言っている」

「レース後に見てみると、マックスがコースを外れたことは明らかだ。そして、あのミニセクターでは誰よりも速かった。それが結果的にファステストラップとなったのは明白だった」

レッドブルはノリスのオーバーテイクも問題視

Lando Norris, McLaren MCL35M

Lando Norris, McLaren MCL35M

Photo by: Zak Mauger / Motorsport Images

 また、レッドブルは、セーフティカーのリスタート時にマクラーレンのランド・ノリスがターン4の立ち上がりでコース外を大きく周ることで勢いをつけ、バックストレートエンドにあるターン5への進入でレッドブルのセルジオ・ペレスをパスしたと不満を露わにしている。

「ターン4の出口でランドに順位を奪われたけど、彼は完全にコース外にいたから僕はディフェンスをしなかった。でも彼は順位を戻してはくれなかった。僕の判断ミスだね。あれで今回のレースをダメにしてしまったから少し残念だ」とペレスは述べた。

 レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、「ノリスは完全にコース外で彼を追い抜いた。またしても、トラックリミットに一貫性がなかった」と決勝レース終了後に語っていた。

 マシは、レース中にこの問題を調べるよう求められたが、レッドブルがこの問題に不満を持っていることが理解できないという。

「この問題はレース中にレッドブルから報告され、審議もした」とマシは説明する。「ランドはセルジオをターン4の外側から抜いた訳ではない。DRS区間の終わりにあるターン5で、ブレーキをかけながらのオーバーテイクだった」

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この記事について

シリーズ F1
チーム レッドブル・ホンダ
執筆者 Jonathan Noble