登録

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

Motorsport prime

Discover premium content
登録

エディション

日本

ホンダF1の躍進が悩みのタネに……PUを限界まで追い込むメルセデスが抱えたトラブルは未解決

ルイス・ハミルトン(メルセデス)は、F1第16戦トルコGPでパワーユニット(PU)交換により10グリッド降格ペナルティを受けることになった。ただ、メルセデス製PUの信頼性の問題が解消されたワケではないという。

Valtteri Bottas, Mercedes W12, leaves the garage

写真:: Steve Etherington / Motorsport Images

 F1第16戦トルコGPに先立ち、ルイス・ハミルトン(メルセデス)はパワーユニット(PU)のICE(内燃エンジン)を交換。規定数以上の投入により決勝では10グリッドの降格ペナルティを受ける事になった。ただ、ICEを交換したからといって、メルセデス製PUの信頼性トラブルが解消されたワケではないという。

Read Also:

 ハミルトンは予選Q3で最速タイムを記録したが、10グリッドの降格ペナルティにより、11番手からのスタートを余儀なくされた。なんとかペナルティによるダメージは最小限に抑えることができた形だ。

 ハミルトンのタイトル争いのライバルであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は、イギリスGP決勝での高速クラッシュで1基全損させた以外では、ホンダ製PUを一切失っていない。一方、レッドブルとは異なりメルセデスのPU変更はICEに懸念が生じたことによるものだとチーム側は示唆していた。

 F1にV6ハイブリッドターボが導入されて以降常にPU面で優位に立ってきたメルセデスは、ホンダがF1最終シーズンで大きく前進したことにより、そのアドバンテージを失った。さらに、ホンダは今シーズン後半に2022年シーズンで投入予定だった新型エナジーストアを持ち込んでおり、タイトルを狙うレッドブルにとっては追い風となっている。

 メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、ICEに発生している問題について、チームが「PUの性能限界を引きだそうと試みると、いくつか障害が発生することは避けられない」と語った。

「2014年にハイブリッドエンジンが導入されて以降、我々のPUは1番信頼性に優れていた」とウルフは言う。

「限界を引き出そうとしているからこそ、ICEから発せられる異音のように現段階で原因が分かっていないモノが発生するのだ。過去には、そこから(信頼性の)トラブルとして現れたこともある」

「根本的に壊れたICEはあるが、今は問題を食い止めるしかない。現段階ではパーツの再設計には取り組めないからね」

Lewis Hamilton, Mercedes W12

Lewis Hamilton, Mercedes W12

Photo by: Glenn Dunbar / Motorsport Images

 PU開発が許される今シーズンが終わりに差し掛かっており、信頼性の懸念を抱えるICEの修正プログラムを開発・実行することは単純なことではない。加えて、メルセデスが直面している課題は、次世代PUが導入されるまで開発が凍結されたPUを使い続けることだ。

「性能と信頼性のバランスをとることは、ここ数年常に重要視されてきた指標であり、今後もそうあり続ける」とウルフは続ける。

「現在問題は分析中であり。来季にそれを持ち越すことはないだろう。今は問題を食い止めるための解決策を見つけることが重要だ」

 予選後に「11番手から(決勝で)勝つことはかなり厳しいが、不可能ではない」と語ったハミルトン。チームはPUエレメント一式ではなくICEのみをトルコGPで交換したため、最後尾からのスタートを迎えることはなかった。

「ターボや他の補助パーツは、依然素晴らしい状態にある。走行距離もまだ想定内だ」とウルフは言う。

「だから他の新しいコンポーネントを投入する必要はなかったのだ」

 またハミルトンは予選後、さらなるペナルティを避けるべく「できれば3基目のPUを維持したい」と主張していた。ウルフは3基目のPUのマイレージは残っており、残りのシーズンを走り切ることも可能だとしているものの、その使用方法を慎重に計画しなければならないと認めた。

「問題は、まだマイレージが残っている3番目のPUをいつ、どのように投入するかという点だ」とウルフは語る。

「この件については、次の数レースで判断を下す必要がある。金曜日のみで使用するか、土曜日や日曜日にも使うかを決めることができるだろう」

 さらにウルフはこう付け加えた。

「まだ3基目のPUを維持してはいるが、これをどれだけ追い込めるのかがよく分かっていない。走行距離だけを理解するのではなく、他の信頼性のテーマでも理解を深める必要がある」

 フェルスタッペン、そしてレッドブル・ホンダとの熾烈なタイトル争いの中で、メルセデスにとってICEの信頼性問題は“目の上のたんこぶ”状態だ。来年の開発凍結までに問題を解決しつつ、今シーズン終了までPUのマイレージを管理していけるかが、タイトル獲得を大きく左右することになるだろう。

 
 

Read Also:

Be part of Motorsport community

Join the conversation
前の記事 チームメイトのサポートにライバルの邪魔……予選で“暗躍”したサインツJr.「妙なプランだったけど上手くいった」
次の記事 2021年 FIA F1世界選手権第16戦トルコGP 決勝ライブテキスト

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

Motorsport prime

Discover premium content
登録

エディション

日本