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批判殺到のフェラーリのレース戦略、2023年はどうなる? 新代表バスール「船頭多すぎ問題」に対処を示唆

フェラーリF1は昨年のレースで戦略について批判に晒されることが多かった。新代表となったフレデリック・バスールは戦略に問題があったことを認めつつ、特定の個人ではなくチーム構造の全体の問題だと語っている。

Ferrari pit gantry

Erik Junius

 フェラーリF1の新代表となったフレデリック・バスールは、2022年シーズンを振り返ると戦略が問題のひとつだったことを認めつつも、それは特定の個人の決断によって生じたモノではなかったと語っている。

 2022年シーズン、フェラーリは序盤3戦でシャルル・ルクレールが2勝を挙げ、タイトル有力候補と目されていた。しかし彼らはエンジンの信頼性の低さ、戦略ミス、コース上でのエラー、さらにはタイヤのデグラデーションが激しいマシン特性などが影響し、レッドブルに敗れる結果となった。

 特に戦略ミスについてはシーズンを通じて繰り返されたことから、批判に晒されてきた。戦略責任者を更迭すべきという言説もあったが、元チーム代表のマッティア・ビノットはこの問題について終盤戦まで楽観的な姿勢を示していた。

 ビノットは特に、国際映像ではフェラーリが他チームよりもピットウォールでの会話を多く映されていることで、戦略ミスについてより誇張されて受け取られてしまっていると考えていたのだ。

 またビノットは戦略ミスそのものについても、戦略責任者の判断はその時点で入手できる情報によって決められるため、単なる責任者のミスではないとも考えていた。

 そうしたビノットの考え方は、「フェラーリが同じようにチャンスを逃さないためには、何かを変えなくてはならない」というような考えとは相対するものだった。

 そんなビノットの後任として新代表となったバスールは当初、ピットウォールに大鉈を振るうのではないかとも言われていたが、実際のアプローチは異なっており、ビノットと同様に戦略責任者の個人の問題ではなく、より深い問題があると考えている。

Frédéric Vasseur, Ferrari

Frédéric Vasseur, Ferrari

Photo by: Ferrari

 どうすれば戦略をより改善できるのか、そのための理解を深めるプロセスが進行していることをバスールは認めている。motorsport.comの取材に対し、彼は次のように語った。

「ストラテジーやエアロダイナミクス、その他トピックスについて話す時は、ピラミッド構造の頂点だけに視点を合わせることは避けなければならない」

「戦略について話されるとき、ピットウォールの担当者だけではなく、組織の問題であることも、非常に多いんだ」

「私は昨年経験したひとつひとつのミスについて、正確に理解しようとしているところだ。そして、それが決断の問題なのか、組織の問題なのか、それともコミュニケーションの問題なのかを理解しようとしている」

 バスールは、フェラーリのコミュニケーションのラインがあまりにも複雑になりすぎていることで、多くの意見が混ざり合っていることも可能性のひとつだと考えている。

「ピットウォールではしばしば、個人よりもコミュニケーションや関係者の数がより大きな問題となっている」

「ひとつの問題にあまりに多くの人を議論に参加させると、話し合いの結論が出たときにマシンはもう次のラップに入ってしまっているだろう」

「適切なポジションにある人たちの間でのコミュニケーションの流れや、ディスカッションの流れを明確なものにすることが必要だ。そこは取り組み中の部分だ」

 こうした戦略面の問題に対するバスールのスタンスは、チーム組織全体へのアプローチと共通している。彼は、自身が新代表になってすぐに技術陣の構造を変更するようなことは間違っていると語っている。

「チームに加入して2週間程度で技術的な組織に行動を起こすというのは、私からすれば傲慢だと思う」

「我々はどうすればシステムを改善できるのか、何が弱点になるのかについて理解を深めるための話し合いを行なっており、より良い仕事を行おうとしている」

「それは大きなステップを踏んだり、大きな変化をもたらすというよりも、継続的な改善なんだ。私の考え方からすれば、そうした大きな変化などは意味がないことだ」

「今のメンバーを信頼しているし、彼らが仕事をベストな状態でできるように、私もベストを尽くす。数週間後、数ヵ月後、もし上手くいっていないなら行動を起こすだろう。しかし、私は彼らを信頼しているんだ」

 
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