ウイリアムズF1の襷つなぐアルボンと前任ラッセル。ふたりの違いは“コーナリング”にあり?
ウイリアムズのデイブ・ロブソンが、今季加入したアレクサンダー・アルボンと前任で現在メルセデスを走るジョージ・ラッセルのドライビングスタイルの違いについて語った。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
ウイリアムズでマシンパフォーマンス・チーフを務めるデイブ・ロブソンが、新加入のアレクサンダー・アルボンと前任のジョージ・ラッセル(現メルセデス)との違いについて言及。ドライビングスタイルでは、コーナーへ向けたマシンの挙動で違いがあるとして、ふたりの違いを完全に理解するためには、数レースを要したと認めている。
ウイリアムズで3年間走ったラッセルは今季からメルセデスに移籍し、ウイリアムズはニコラス・ラティフィのチームメイトとして元レッドブルのアルボンを起用した。
今季ウイリアムズは開幕からマシンパフォーマンス面でライバル勢から後れを取っているものの、第3戦オーストラリアGPでは最終ラップ直前までスタートタイヤで走り続けるという驚異的なタイヤ戦略を成功させたアルボンが10位入賞。チームに今季初ポイントをもたらすと、第5戦マイアミGPでは9位入賞を果たした。
アルボンと前任のラッセルはともに好感のもてるキャラクターの持ち主ではあるが、ウイリアムズによると、チームとの関係やマシンに求めるモノの違いは対照的だと言う。
「彼らは、性格もドライビングスタイルも少し違う」
そうロブソンは語る。
「そのドライビングスタイルを理解するために、冬のテストでは少し時間がかかったと思うし、実際冬のテストだけでなく、数レース(理解)できていなかった」
「アレックス(アルボンの愛称)は速いし、態度や振る舞いもとても良い。私としては、とても気に入っている」
George Russell, Mercedes-AMG, Alex Albon, Williams Racing
Photo by: Carl Bingham / Motorsport Images
ドライビングスタイルの理解という点では、アルボンの場合はターンイン時のマシンの挙動を重視する必要があったとロブソンは言う。
「彼はコーナリング最初のバランスをとても重視している。彼にとってはとても重要なことなのだ」とロブソンは続ける。
「コーナーの最初が上手くいけば、彼はその後のマシンの挙動に対処できるようになる」
「ジョージの場合は、最初の段階は少し寛容で、その後はより敏感になる。少し違うね」
「ただ正直なところ、それはマシンのせいかもしれない。ジョージがメルセデスでどう感じているかは分からないが、ドライバーだけでなく、ドライバーとマシンの組み合わせにもよるだろう」
「グラウンドエフェクトでロー・レーキのマシンは、その特性がかなり異なる。でも、フロントエンドがターンインで強くて、ポジティブであれば、アレックスはハッピーなのだ」
ラッセルは、より良い結果を得るため、自分が望むモノを手にするためにハードにプッシュすることで知られており、時折チームに対しても厳しい表情を見せることもある。
一方アルボンは微笑みを顔に浮かべることが多く、少しおおらかな性格にも見える。しかしロブソン曰く、ふたりは表現方法が異なるだけで、チームを前進させようとプッシュする気持ちは変わらないという。
「(ふたりは)違うね」とロブソンは言う。
「アレックスは絶対的な決意を持っていて全てを望んでいる。でも彼はジョージとは表現方法が違う。ただそれは良いことなのだ」
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