ウイリアムズ、風に敏感なマシンを改善すべく新パーツ投入……次戦フランスGPでもテスト
ウイリアムズは、開幕戦からチームの悩みのタネであった「風の影響」を軽減すべく、今季のマシン『FW43B』のバージボードのデザインを変更している。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
ウイリアムズは、風に敏感と言われている今季のマシン『FW43B』を改善すべく、バージボードのデザインを変更した。
ウイリアムズは大規模なレギュレーション変更が導入される2022年用のマシン開発に多くのリソースを割きつつも、昨シーズン中に示した改善を続けることを目指して2021年シーズンを戦っている。
最下位争いをハースF1と共に繰り広げる中、チームは5月に今季用マシン開発が「最終段階」にあると語っていた。
ドライバーのジョージ・ラッセルとニコラス・ラティフィのふたりは、今季のFW43Bが抱える大きな弱点の一つとして「風に対する敏感さ」を挙げており、開幕戦のバーレーンGPで顕著にそれが表れていた。
“風の街”とも呼ばれるバクーの市街地で開催された第6戦アゼルバイジャンGPでも、強い風がサーキットに吹きつけており、ウイリアムズは対策としてマシンのバージボードのデザインに工夫を凝らした。
しかしウイリアムズのビークル・パフォーマンス責任者を務めるデイブ・ロブソンは、バクーの市街地サーキットがコース両側を建物で仕切られた「トンネル型」であったため、予想よりも風の影響が少なかったと明らかにした。また、バージボードの変更による効果を判断するのに適しているサーキットとして、次戦のポール・リカール・サーキットと第9戦のシルバーストーン・サーキットを挙げた。
「マシン側面から強い突風が吹き付けるシルバーストンとは異なり、モナコのように“空気のトンネル“ができるので、そのシェルターは助けになったと考えている」とロブソンは説明する。
「ポール・リカールは風が強いので、そこに行けば(変更による効果が)分かると思う」
「(バクーでは)ジョージのマシンのバージボード周辺にいくつか変更を加えた。それはマシン側面(の気流)を改善すべく設計されたものだ」
「だが正直に言うと、(新パーツを試した)金曜日では、その点における効果を正確に判断出来なかった」
「だから今後3〜4戦で大規模なテストが行なわれると思う」
なおラッセルはアゼルバイジャンGPのフリー走行3回目でマシントラブルに見舞われ、以前のパワーユニット(PU)の使用を余儀なくされたが、問題が発生したPUは再利用できる見込みだ。
マイレージの積み重なった古いPUを搭載し予選に臨んだラッセルだったが、予選Q2に進出し15番手タイムをマークしており、ロブソンは古いPUに戻したことによるパフォーマンス低下は見られなかったと説明した。
「数値は持ち合わせていないが、(新旧PUの差は)実際には非常に小さい」とロブソンは語る。
「PUには手を加えることがほとんど許されていないので、実質的には同じものの新しいバージョンに過ぎない」
「今日では、これらPUのデグラデーションは非常に小さくなってきている。明らかな劣化が起きていた昔とは異なるのだ」
「(PUが)少し古いということで、彼(ラッセル)は損をしたかもしれない。しかし実際には、正直それ程のことではなく、(新しいPUでも)順位を上げられる程ではなかった」
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