

メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、アブダビ合同テストの2日目にジョージ・ラッセルにメルセデスのマシンを託すことについて、その才能を推し量るための機会を作ったわけではないと主張する。
今季ウイリアムズからF1デビューを果たしたジョージ・ラッセル。そのラッセルは、最終戦アブダビGP後に同地ヤス・マリーナ・サーキットで行なわれるF1合同タイヤテストの初日午前に、ウイリアムズのマシンを走らせることになっている。午後からは、元F2ドライバーのロイ・ニッサニーがステアリングを握る予定だ。
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ラッセルはその翌日、今度はメルセデスW10を走らせる予定になっている。初日にはバルテリ・ボッタスがドライブするが、今季のチャンピオンであるルイス・ハミルトンは、チームスポンサーとの別件に出席するため、今回は走行の機会がない。
ラッセルは翌週再びアブダビに戻り、今度はメルセデスのテストマシンに乗って、2021年用の18インチタイヤをテストする予定である。これはピレリが2021年用タイヤをテストする、今季最後の機会だ。
ハミルトンがいつまでF1を続けるのか、それが不透明と言われる昨今、ラッセルにとっては自身のポテンシャルを証明する、これ以上ないチャンスであると言える。しかし、メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、ワークスチームを感動させる必要はないと語る。
「彼が将来のメルセデスドライバーになる資質を備えていることを、我々は確信している。そうジョージにも言った。だから、このテストで彼の才能を測るつもりはない」
「彼には速さも、才能も、そして知性もある。彼が1年目にしてF3(GP3)とF2でチャンピオンを獲った理由がそこにある。それはこれまでに何度もあったことではない。そしてF1でも、非の打ちどころのない記録を残している」
「あとは経験を積み重ねるだけだ。したがって、今後のテストで証明する必要があることは何もない。ジョージはウイリアムズとの契約下にある。我々はいつも、すべての契約を尊重している。彼らはジョージに、F1に足を踏み入れるチャンスを与えてくれたんだ」
「とにかく、彼がテストで走るなら、我々は既に知っている彼の才能を再認識するというだけだ」
ラッセルはバーレーンGP後のテストでも、メルセデスのマシンをドライブした。
「僕の体調の懸念は、この週末についてだけではなかった。来週もなんだ。僕は、彼ら(メルセデス)のマシンをドライブするからね」
そうラッセルは語っていた。
「しかし、1回のテスト結果だけで、彼らが僕を判断することはないだろう」
「僕は仕事をするため、彼らにデータをもたらすため、そしてできる限りのことを学ぶためにそこにいる。そして、この裏にいるスタッフたち(ウイリアムズのスタッフたち)に、僕がマシンの中で経験したことをもたらすんだ。バーレーンでそれをやった時、非常に有益だった。そして今回も再び同じようなことができることを願っている」
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この記事について
シリーズ | F1 |
ドライバー | ジョージ ラッセル |
チーム | メルセデス 発売中 |
執筆者 | Adam Cooper |